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感染者の傾向に違いはあるか?

 今や「夜の街クラスター」という言葉が定着しつつありますが、そこで注目されたのは7月の感染者の年齢層が20~30代と低いことでした。4月と7月で感染者の年代に違いはあるのでしょうか。調べてみました。

 4月の1カ月間で新規感染者数が400人を超えた東京都、大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県、福岡県、北海道、兵庫県を対象に年代別内訳を見てみました。ただし各都道府県の発表のうち年代非公表のデータは除外しました。

4月に発表された感染者数の年代別内訳

 4月の段階ではどの都道府県でもだいたい半分が50代以上だと分かります。20代以下はおよそ15〜20%で、4月における感染拡大は中高年~高齢者が相対的に多かったと分かります。

 続いて同じ都道府県で7月1~16日の16日間に発表された新規感染者数の年代別内訳を見てみましょう。4月と同じく、各都道府県の発表のうち年代非公表のデータについては除外しました。

7月に発表された感染者数の年代別内訳

 福岡県、兵庫県、北海道のデータは感染者が100人未満なので参考値として見るべきかもしれませんが、残りの都府県は200人を超えており、意味あるデータと見なしてよいでしょう。

 ご覧の通り、今度はほぼ半分が20代以下だと分かります。50代以上はおよそ15~20%で、7月半ばまでの感染拡大は若者が中心だと判断できます。

 「若年層は無症状の場合が多いから大丈夫」といった発言も耳にしますが、若年層を中心とした感染が高齢層にまで拡大したらどうなるかについて、考えを深めてほしいと思います。

 新型コロナウイルスに感染した人のうち、中高年~高齢者の致死率は50代が0.8%、60代が3.7%、70代が12.7%、80代が22.9%と分かっています(7月16日時点)。

新型コロナウイルスによる感染者数、死亡者数、致死率

 7月7日に発覚した新宿シアターモリエールの舞台「THE★JINRO イケメン人狼アイドルは誰だ!!」で発生したクラスターが60人近くまで増えているように、たった1人が感染するだけで爆発的に広がる可能性を秘めているのが新型コロナウイルスです。もし20代の無症状感染者の職場が介護施設だったら? 医療施設だったら?

 20代だから大丈夫、という論理は通用しません。何歳だろうと感染拡大を防ぐ必要があるのです。