1年生の野球部員は減っているが、継続率は長期的には上昇

 今度は学年別に見てみましょう。

高校生の野球(硬式)部員の推移(学年別)
高校生の野球(硬式)部員の推移(学年別)
日本高等学校野球連盟ホームページの統計情報を基に作成
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 これをみると、1年生が最も多くて、次いで2年生、3年生が多いという状況が40年近く続いていたことが分かります。しかし、2014年あたりから異変が生じます。どの学年も緩やかに減少を始めます。中でも1年生が急激に減少していると分かります。18年には1年生が一番少なくなるという逆転現象が生じました。

 14年を基準に考えると、19年は1年生だけで約1.3万人減少、全体でも約2.6万人減少しており、「野球人口の減少」を如実に物語っています。何が起きているのでしょうか。

 データを分解して考えます。

 まず、ある年の1年生が2年生になったときに、何%が野球を続けていると考えられるかを求めてみました。17年の1年生は5万4295人、18年の2年生は5万538人なので、この年の「1年2年継続率」は93.1%になります。2年生から3年生の継続率を「2年3年継続率」、1年生から3年生の継続率を「継続率」としてグラフ化しました。

野球部員の継続率
野球部員の継続率
日本高等学校野球連盟ホームページの統計情報を基に作成
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 野球人口が減っているものの、継続率は長期的にみると高まっています。特に「1年2年継続率」は平成(1989~2019年)に入ってから約13ポイントも高まっています。14年度以降でも、ほぼ横ばいで推移していました。

 もしかしたら、辞めたいのに辞められない、嫌々続けている人が増えたのかもしれません。あるいは、監督や友人、先輩の適切な指導によって途中で辞めることがなくなったのかもしれません。どちらかなのか、両方なのか、それは残念ながら数字からは見えません。少なくとも、入部したら辞める高校生は少なくなっていると分かります。

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