「辞めたけど良い会社」ランキング?

■退職者が選ぶ「辞めたけど良い会社ランキング2018」
■退職者が選ぶ「辞めたけど良い会社ランキング2018」
※オープンワーク調べ
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麻野:最後にお見せするのが、退職者が選ぶ「辞めたけど良い会社ランキング2018」です。表題の通り、退職者の評価が高い企業をランキングにしました。上位に入るのはグーグルやプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ゴールドマン・サックスなどの外資系企業が中心ですが、5位にリクルートホールディングスが、7位に三菱商事、8位に三井物産が入っています。

 こういった会社の特徴は、やはりオープンな時代に対応していることです。企業と個人が閉じられた関係の場合、どうしても退職者は“悪”とみなされます。クローズドな関係の中では、社員に辞められると困ります。ですから、働く人の選択肢を放棄させて、忠誠心で束ねて、外に出ないようにしていくのが、これまでの時代でした。

 けれどこれからの時代、企業と個人がオープンな関係を構築しようとするとそういった考え方は合いません。忠誠心よりも働きがいなどのエンゲージメント。個人の選択肢を認めた上で、それでも選んでくれる企業になれるかどうか。個人が働きがいを感じて、「ここにいると成長できる」と思えるような仕事を与えられるかどうかが、企業に問われているわけです。

 個人を縛らずに、人材の流動化や即時清算、常時採用、情報開示などができるかどうか。それが令和時代の企業と個人の“オープンな関係”には必須なのではないでしょうか。

 次回からは、ビジネスSNS(交流サイト)「LinkedIn(リンクトイン)」日本代表の村上臣氏に、新しい時代の企業と個人の関係についてお話をうかがいます。

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