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経営者必見!社員の士気と残業時間は“無関係”

麻野:また最近では「働き方改革」が本格的に広がり、どの企業も社員の残業時間を減らそうと努力を重ねています。ただ面白いことに、実は社員の士気と、残業時間には相関がないというデータも、「オープンワーク」が調査した結果、出ています。

■平均残業時間推移
※オープンワーク調べ
■残業時間削減による就業環境の変化
※オープンワーク調べ

麻野:全体で見ると、残業時間そのものは、2012年頃と比べると、確実に減少しています。ただ同時に見てほしいのがもう1つのグラフです。

 残業時間が削減されなかった会社と、残業時間が10時間以上削減された会社で、いくつかの項目を見てみると、企業の「風通しの良さ」や「社員の士気」は大きくは変わっていない。「人材の長期成長」という点は残業時間が減った会社の方が高いのですが、「20代の成長環境」に至っては、残業時間を削減していない会社の方が、ポイントが高かった。

 たとえ残業をしても、やりたい仕事を与えられていれば、士気は下がらないということなのだと解釈しています。

 半面、経営側の立場で見れば、残業時間を短くすれば社員がやる気になる、という安直な考え方では通用しないということが見てとれます。つまり待遇の満足度が高いからといって、総合評価は上がらない、ということでしょう。