ゆとり世代は成長で、バブル世代は業界で企業を選ぶ
麻野:これは若者が企業を選ぶ基準がどのように変わったのかということを調べた調査です。
バブル世代(1964年〜1969年生まれ)と、ゆとり世代(1987〜1996年生まれ)を対象に、「入社理由」について調べてみました。バブル世代の入社理由1位は「業界・事業内容」、2位が「会社規模・安定性・知名度」。自動車業界や金融業界、商社など、いわゆる人気のある大企業に入れば大丈夫、と思っていたのがバブル世代です。
一方、ゆとり世代では1位に「自身の成長・キャリア」が入ってきます。また別の調査で平成生まれのビジネスパーソンの退職理由を調べてみましたが、ここでも会社を辞める理由の1位となっているのが「キャリア成長が望めない」でした。
平成生まれ、ゆとり世代と聞くと、ワークライフバランスを重視するだとか、残業・拘束時間が長すぎると嫌がられるだとか、そんな印象を抱きがちです。もちろん、それが完全に間違った先入観だというわけではないのですが、それでもかつての世代とは全く異なる価値観で、企業を選び始めている。
目の前の仕事が、自分の将来のキャリアにどうつながるのか。転職なども視野に入れ、いかにキャリアを構築していくのか、しっかりと考えている証左です。
また企業側も若い社員たちに成長できる環境を与えることが、企業の業績や時価総額にも大きな影響を与えるのではないか、という調査結果も出ています。
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