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会社の「人格」が問われる時代に

麻野:会社の人格は、誰が決めるのでしょうか。

小泉:それは経営者の意思なのでしょうね。経営者が、自分たちの会社をどのように定義するか。それによって会社の人格ははっきりと変わるはずです。

 そしてこれからは、日本の大企業も社長交代のタイミングなどを生かしながら変わっていかないといけない。新たに任された経営者は会社の人格を変えるくらいのミッションやバリューを設定して、価値観を根底から変えていく。経済成長が約束されない中で、終身雇用や年功序列を続けていっても、いびつになるだけです。

 定年退職までの給与は約束されるけれど、ギスギスした労働環境に耐えないといけない、という人格の会社はこの先、きっと好かれないし、選ばれません。

麻野:働く人の「中」の情報が染み出ていく時代になっています。もう「外」と「中」の境目が溶けだしていて、企業側がどんなに頑張って“お化粧”しても、本当の情報が流れ出ることを止められなくなっています。

 これまで会社側はその魅力を採用応募者には語るけれど、入社すればそんなに話さなくてもいいと考えていたのではないでしょうか。けれど今は、たとえ社員が満足して働いている時でも、他社からスカウトが来る時代です。ですから、会社は採用応募者を口説くだけではダメで、自分たちの社員に対しても、常に魅力を語っておかないとダメになる。

 その点、メルカリは社内で働く人たちの様子を伝えるオウンドメディア「mercan」を活用して、社内外の両方に、メルカリの「人格」を伝えています。