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 そして、議論の出発地点と到達地点がどこなのか、事前に出席者に共有します。出席者が問題意識を持っていない場合、「なんでこれをいきなり議論するの?」と思われる可能性があるためです。問題意識の解釈については、参加者それぞれ違うので、参加者の顔を思い浮かべながら、出発地点を理解してもらうための背景情報や事前の根回しが必要です(根回しについては、別の回で詳しく紹介していきます)。

 男性は、議論の全体像とその中でどのステップを話しているかを気にします。これは、狩りを主としていた時代から、脳の空間認識能力をフル活用していたことに起因するようです。会議の途中で「今は、このテーマのこの部分について議論しているんだよね」と確認する男性を見たことがある人も多いと思います。

 女性は“共感”を大事にするため、取りとめのない話をしがちです。日本でもベストセラーとなったアランピーズ、バーバラピーズ著の『話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を解く』(主婦の友社)にも書かれていますが、女性は脳の構造上1日6000-8000語以上の言葉を発しなければストレスが溜まるそうです。

 つまり、男性が多い会議などでは、男性が気にする「全体像の提示と、全体像の中での現在地を考える」ことを意識する必要があるわけです。議論の出発地点と到達地点を伝えたら、それを達成するために、どのくらいの議論の時間が必要か、どういう論点が必要かを考え、会議のファシリテーションを計画していきます。

論点をどうやって作るか?

 次は、「会議の論点」の設定です。いろいろなやり方があると思いますが、私は「5W2H」で考えています。いろいろなフレームワークがあるのですが、結局のところ、皆が分かるフレームワークを使うのが効率がいいように感じています。

 問題の場面設定となる「いつ、どこで、だれが」

・When:いつの時点で問題なのか?
・Where:どこで、どんな場面で問題なのか?
・Who:誰が誰に対して問題なのか?

 問題と対策を明確化する「何を、どうする」

・What:何が問題なのか?
・How:どうやって解決するのか?

 背景・理由となる「なぜ、いくらで」

・Why:なぜそうなっているのか?
・How much:いくらかかっているのか?

 これに答えることで、論点の設定ができます。そして、会議での議論の抜けもれを防ぐことができます。

 論点の設定に関しては、ロジカル・シンキング(論理的思考)の本などがいろいろと出ているので、あまり得意ではないと感じている方は、是非それらを読んで勉強してください。私のおススメは、バーバラミント著の『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(ダイヤモンド社)や照屋華子、岡田恵子著の『ロジカル・シンキング―論理的な思考と構成のスキル』(東洋経済新報社)です。

 私は20代の頃に「感情的で論理的ではない」とよく言われたため、通勤の電車内でロジック・ツリーを作る練習を毎日続けた時期がありました。いくつかのフレームワークをマスターし、ロジック・ツリーが使えるようになるだけで、随分ロジックが強くなったと言われました。女性は論理的でないと指摘する人は多いので、基礎は身に付けておいた方がいいと思います。