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○営業部長:「ですから、営業現場の色、ではなかった、現場の状況を見えるようにするためです」

●専務:「色々見えるようにするということか。まったくもって営業日報は『マイクロマネジメント』の象徴だな」

○営業部長:「マイクロマネジメント?」

●専務:「上司や管理者が部下を監視して過剰な干渉をすることだ。毎日毎日、何をやったのかを報告させられ、その都度アドバイスされたらどうなる。『考える力』が部下から失われる」

○営業部長:「あ、それなら心配ありません、専務。営業日報は毎日出してもらってますが、さっきお話したように、ここぞという時に使うだけです。いちいちアドバイスはしていません」

●専務:「それなら、なおさら営業日報は要らない。明日から直ちにやめたまえ」

日報などなくても営業目標を達成できる

 営業日報は100%必要ありません。なぜでしょうか。答えは簡単です。営業日報などなくても営業目標を達成できるからです。

 これまで疑問を持たずに実施してきたことに対し、「削減しなさい」「やめなさい」と指摘すると、「なぜ必要でないのか」「なぜやめなくてはならないのか」と反論してくる人がいます。

 この時点で思考が整理されていないことが明らかです。話は逆です。「なぜ必要でないのか」と言う前に、「なぜ必要なのか」と自問自答してみるべきです。必要な理由を思いついたとしても「本当にそうか」「やめてしまっても大丈夫ではないか」と考えてみてください。

 工場や物流部門とは異なり、営業は1日単位で仕事をしているわけではありません。1日ごとに取り組みを振り返って、明日の行動を見直す必要はないのです。むしろ顧客や商談という単位で、取り組みの把握や状況の整理をしなければならないのです。

 営業日報なしで、営業の活動を見える化し、PDCAサイクルを回すために、私は『予材管理』という手法を提唱しています。これは目標の2倍の「予材」を積み上げて、それをマネジメントしていくものです。

 予材とは、営業目標を達成させるために予め積み上げておく営業の材料・仮説のことです。予材ごとの振り返りを定期的にすることが重要です。予材管理に関心をお持ちの方は拙著『課長塾 売れる課「営業目標を絶対達成する」』をご参照ください。