●人事部長:「仕事があるのに無理やり退社させ、精神的に追い詰めているわけですが、『時短は社長の方針だし、若手に無理をさせないように指導しているのです』と管理者たちに居直られたら、人事部としてどう対処したらいいものかと……」
○社長:「分かった。朝令暮改だが、時短の結果を管理者の評価ポイントから外す。それから私がここに着任した当初からやろうとしていたことを来年1月から始める。管理職の報酬から年功部分をほとんど無くし、年初に宣言した活動目標を達成できたかどうかだけで評価する。重点項目は新規顧客の開拓と若手の目標達成だ。やる気のある若手を伸ばせない管理職などいらん」
若手の覇気を奪っていないか
私は46歳です。同世代の中間管理職と話をすると「今の若手は覇気がない」「最近の子は何を考えているか分からない」などと愚痴をこぼされます。
本当にそうなのでしょうか。仕事柄、新入社員研修などで私は沢山の新人や若手に会います。若い人に意欲、やる気、情熱が足りないかというと、そんなことは全く感じられません。
人材紹介や就活支援をしているコンサルタントに話を聞いても私と同意見です。「昔と違って、最近の学生たちは真面目ですし、成長意欲が高い人が多いですね。成長意欲のない会社に紹介しづらいです」と言われます。
同世代の中間管理職が間違っていると決め付けるつもりはありませんが、若手について愚痴をこぼす前に、なぜそうなっているのか、考えてみてはどうでしょうか。ひょっとすると腫れ物を触るように接していたり、形だけの時短を強いたりして、それが若手の覇気を奪っているのかもしれません。
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