:テレビ、ラジオ、新聞、雑誌は、総体的に見れば、どれも徐々に徐々に力を失いつつある、と言っていいと思うんですね。だって人が情報に触れる比率が変わってきているわけだから。だけど、かといってテレビのチャンネルがなくなったわけではないし、部数は減りましたけど雑誌もしかり、新聞社だって倒産したところはないわけだし。

現時点では。

:だから下げ止まるというか、なくなりはしないんだろうな、と。なくならない以上、広告メディアとして最も影響力があるのはやっぱりテレビスポットなんですよ。

小田嶋:そうですね。だから、唯一でなくなったけれども最大ではあるということ。

:そうだと思う。

小田嶋:オンリーである部分をすごく失ったけれども、モースト・ビッグではある、と。

ビッゲスト。

マス媒体、やや復活?

小田嶋:そうそう、ビッゲスト。

:結局ウェブがどんなに浸透したと言っても、何かの広告キャンペーンがウェブだけでヒットした事例なんかないんです。

新聞の存続はどうですか。

:確証はないけど、テレビのワイドショーにしても情報番組にしても、結局、ニュースソースは新聞じゃないですか。

小田嶋:新聞はまずい部分もたくさんあると思うけど、大丈夫な部分というのは、記者をたくさん抱えていて1次情報に接触する機会が圧倒的に多いというところだよね。ニュースを作る部分は、今でもそこが一番でかいわけじゃないですか。それは依然としてやっぱり必要とされている部分なんだけど。一方、あの部数を紙に刷って、宅配制度でいちいち配り回るんだという産業基盤が、もしかしたらこれからはなくなっていくのかな、って。

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