小田嶋:ニッチなやつほど意味がある。逆に言えば、そもそもグローバルな知名度もあれば、グローバルなファンも付いているという人間は、今さらそんなマイクロメディアに入ったところでしょうがない、と言うこともできる。

:ネットの発達で、ひどいことも平気で言われるようになったよね。例えばツイッターにしても、小田嶋の文言に絡む人たちがいるじゃない。小田嶋に絡んで、小田嶋が少しでも反論したら、「オダジマ、何だ、あれ、キレてやがるぜ」と、そういうことを面白がるというか。そういうのって、大変じゃない?

あれはむしろ小田嶋さんのことが好きなのだ、という説が近年は有力です。

:本当か。

分かりません。

その例えはいくらなんでも

小田嶋:それってどういうことかというと、その人たちって、もし小田嶋隆という人に会ったらファンの態度を取る人なんですよ、極端に言うと。

:そうなの?

小田嶋:それでジョン・レノンを撃ったやつも似たようなやつだった。ダコタアパートから出てきて、サインしてくださいと言われて、いいよって言ったら、バンと撃たれた。何だかよく分からない。

どさくさに紛れて、自分をジョン・レノンになぞらえますか。

:そうだよ。いくら何でも小田嶋がジョン・レノンであるはずがない。

小田嶋:いずれにしても、俺らのような中高年がネットとどう付き合うのかという問題と、若いやつがどう付き合うのかという問題はまるっきり別で、若い連中にとってのSNSって、我々が見ているものとは違う世界だ、という話です、ざっくりまとめると。

:ほら、僕、去年しばらく、もぐりで文学部の講義に通っていたじゃない? 今さ、大学では休講のお知らせって、すべてメールで流す。でも僕は当然のことながら、そういうものを受け取れないで、忙しいのに高田馬場まで来て、あれ、休講なのに、俺、ここにいる?ということがあった。

小田嶋:それ、いわゆる絵に描いたような情報弱者じゃないか。

:…。

その岡さんにうかがいたいのですが、既存のマスメディアと言われているものに関する仕事上の実感はいかがですか。

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