:大人になっている。なっていて、たいてい困ったことになっている。まずいぞ、これはっ、て。

困っちゃいますね。ずっと迷子のままなんだもん。

小田嶋:この先、60歳になってから友達ができるのかって自信がないんだね、まったく。

:それは単にお前ができないだけかもしれないよ。

この場にいる誰も否定しない。

:そうでしょう(苦笑)。だから難しいんだよ、これは。まだみんな元気だからいいけど、本気で考え出すとやばいよ、本当。

小田嶋:難しい。

12~17歳の友達が掛け替えのないということは、ほかの皆さんもそうですか。

男性陣:(全員でうんうん、とうなずき始める)

編集Y:いや、僕は全然違います。

岡・小田嶋:えっ?

おっ。

編集Y:僕は今の方が全然楽しいっ(1人だけ明るく軽やか)。

注・編集Yのプロフィール。新潟県出身。47歳。高校から浪人時代までを新潟で過ごし、大学入学で上京。以後、大学卒業、そして就職を経て現在にいたるまで、若干オタクを取り入れながら、楽しく東京在住中。

編集Y:僕はもう、ぜっんぶ、新潟に捨ててきましたから。

岡・小田嶋:(思わぬ伏兵に言葉を失う)

編集Y:もう、本当に、全部捨ててきましたから、今が一番楽しいです。

岡・小田嶋:(言葉を失ったまま)

さ、これで、たそがれ続きの場の空気が明るく変わりました。明るくなったところで、「人生の諸問題・映画編」はひとまずおしまいということにします。読者のみなさま、2009年から長きにわたる「シーズン3」も、ご清読ありがとうございました。

小田嶋:いや、あの、俺が挙げた方の映画の話は、十分にしていないような気がするんですけど。

お楽しみは(もしかしたら)これからだ

じゃ、今日はこのへんで。

小田嶋:いや、俺の話は終わっていないんですけど。それは、俺は本当、映画は分からないジャンルで、語るに値しないぐらいではあるんだけど・・・。

だったら、いいですよ。

小田嶋:いや、だから・・・。

男性陣:せっかく小田嶋さんがそうおっしゃっているのだから、ひとまずは・・・。

小田嶋:まあね、一応ね、通り一編の解説しかできないですよ、私。

じゃあ、いいですよ、別に。

小田嶋:そんな・・・分かりました。でも、どちらかというと、余談の方に味わいがあるというか・・・。

男性陣:ねえ、最後にべたーっと、聞きたいですよね。ね、小田嶋さん。

そうお?

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