90年代から今に、いきなり時代が飛びました。

小田嶋:iPhoneだってしゃべるようになっているしね。だから今、もう「007」の世界はほとんど総載り状態にまで来ているでしょう。あと、車と一緒に話しながら運転している映画――「ナイトライダー」、あれもほぼ来ていますよね。自動操縦のカードを機械に差したら、後は車が勝手に運転するという。

「葬式なう」で参入した僕

その前に小田嶋さんもスマホを持つようになったんですよね。

:小田嶋は携帯が普及した時でもPHSを使っていたでしょう。だから、すごいことになったよ、もう。

小田嶋:でも、結局、ツールみたいなところが新しくなっても、交わされているメッセージってやっぱりプリミティブで。俺は昔、メールアドレスを持つと、それがだんだんボットにつかまったり、スパムに把握されたり、来る手紙の質が落ちていったりして、汚れていくね、という言い方をしていたんだけど、俺のツイッターのアカウントも、今、結構すごいことになっている。

小田嶋さんはいつから参入したんですか。

小田嶋:去年の6月から。

「うかつに参入しないでよかった」との言を翻したのは、何がきっかけだったんですか。

小田嶋:平川克美さんの親父さんの葬式に行ったら、みんな葬式の最中にiPhoneで「葬式なう」とやっていて。それにちょっと感銘を受けて。

不謹慎じゃないですか。

小田嶋:どこかに行って「○○なう」というのは、ツイッターをやっている人たちの基本なわけだよ。そういう人たちを見て、「俺も実はツイッターのアカウントを持っているんだけどな」と言ったら、「じゃあ小田嶋さん、ぜひ参入を」というリクエストを周囲からいただいて。

いいんでしょうか。

次ページ 座布団を狙う高校生、長じてつぶやきをなす