じゃあポール・サイモンの「僕のコダクローム」の代わりに、天地真理を入れときますね。

小田嶋:いや、ちょっと天地真理、やめてください。

:いや、入れないとね。だって、そうじゃないと、正直に言った俺のラインナップがばかみたいだもんね(笑)。

小田嶋:いやいやいやいや、ただ当時は、確かに天地真理の時代ではあったんです。天地真理、南沙織、小柳ルミ子、麻丘めぐみ、あと浅田美代子、その辺のいわゆる女性アイドルがいて。

その次に、桜田淳子、森昌子、山口百恵と中3トリオが出てきましたよね。

小田嶋:そうそう、中3トリオが出たとき。アイドル歌謡曲の全盛時代が始まったわけですよ。

リリーズは今でいうとももいろクローバーZ?

:リリーズというのもいたよ。「好きよキャプテン」という。

小田嶋:リリーズって・・・それこそまさしく前世の記憶だよ。

:「好きよキャプテン」は高校生のときですよ、高校3年生。だってテニス部のキャプテンをやっているやつが喜んでいたからね。

双子のデュオですね。

小田嶋:リリーズはマイナーアイドル、今で言うと、ももクロの位置ですよ、きっと。

:まあ歌謡曲といったら、やっぱり僕は山口百恵になりますかね。

ちょっと暗めの。

:そうね。

小田嶋:あなたに女の子の一番大切なものをあげるとか。

:いや、ちょっとあれは気持ち悪いけど、やっぱり「秋桜」がいいじゃないか。

さだまさしの作詞作曲ですね。

:山口百恵が引退した1980年は、僕たちが大学を卒業して社会に出た年で、王貞治は引退するわ、ジョン・レノンは撃たれて死ぬわ、それで自分たちの青春も終わっちゃったな、という感じでしたね。

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