小田嶋:「えっ、何のこと?」と言うと、「それが分からないところがどうしようもないのよ」みたいに展開する。
男性陣:それは定番です。(と、強くうなずく)
小田嶋:「もしかしてあのこと?」って余計なことを口走ったりして、そうなると、火に油が注がれる。
岡:何で楽しく暮らせないんだろうね、こんなに世界は楽しいのに。
小田嶋:よくよく問い詰めてみると、道を歩いているときに、車に轢かれる側に私を歩かせていた、と、そういう話なのよ。
だって大事じゃない。
小田嶋:分からないよ、そんなの。
小田嶋くん、あなたは失格です
小田嶋くん、失格。あなたはタクシーに乗るときも、先に乗り込んだりするでしょう。
小田嶋:あ、そういうことも全然分かりましぇん。そういうことだって結構言われるんだけど、なんか調教されているみたいで嫌なのよ。
岡:しかも、その手の調教ってたいがい身につかないんだよ。
小田嶋:身につかない。
岡:だって聞く側に心がこもってないからね。その場をしのげばいいと思っているから。
君たち、君たち。
小田嶋:まあそれで、マナーの問題じゃなくて、「あなたは基本的に他人を思いやる心がないんだ」みたいな方向に展開していく。そんなふうに言われちゃたら、もう最終形じゃないですか。
岡:我々は常にそういう最終形を突き付けられていますよね。反論したいことは山のようにあるんだけど、それを言うと、また、とんでもないことになっちゃって。
小田嶋:男というものが構造的に無口になるのがよく分かりますよね。
どこが無口なんですか。山なし、落ちなし、意味なしの対談をここまで続けて、単行本も3冊まで出して。
小田嶋:いや、俺たちは無口です。
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