岡:ああ、そうかもしれないね。
小田嶋:青春が汚れちゃったからね。美しい思い出は思春期に凝縮されちゃうんだよ。
岡:ああ、懐かしいな、この音楽。こういう音楽を聴きながら、早稲田にしようかな、慶応にしようかな、なんてちょっと憧れていたわけだよ。
小田嶋:このギターの音色、このペンペン加減。
ウィキペディアによると、「ある日、まるで彼らの歌に聞き入るかのように、一匹のザリガニが田んぼの中にうずくまっていた。妙に心惹かれるものがあり、グループ名誕生のきっかけとなった」って、そこがやっぱり早稲田の早稲田たる…。
小田嶋:だから、観光バスの中とかで鳴るやつ。遠足のときに、ギターを持ち込んだやつが弾いちゃう形の何かだよね。
確かに。
岡:うるせえな。
小田嶋:ギターの音がすごいね。
うん、すごい。
小田嶋:三味線のようだもん。
岡:やめろよ、そういうことを言うのは。
「だって俺泳げないんだもん」って
小田嶋:途中にセリフも入っている。「海も失恋すんのかなあ。涙をいっぱいためるかなあ。だけどあふれだしたらこまっちゃうなあ。だって俺泳げないんだもん」って。
岡:いい曲でいい詩なのに、何でそこで落としているんだろう。
小田嶋:そこで笑いをとるところが、やっぱり早稲田の早稲田たる。
岡:笑いをとってどうするんだ!
小田嶋:この辺は継承されなかったジャパニーズポップスなんですね。でも、この人たちは学生だから、髪を切って就職したんでしょう、きっと。
岡:僕がある企業で一緒に仕事をしたエラい人が、かつてザ・リガニーズのメンバーだった。僕、その人の言うことは何でも聞きました。
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