小田嶋:でもショーケンはね、あの全盛期の短さが天才的だった。本当にカッコよかったけど、それって2年か3年か、4年の間だよね。

その後の「前略おふくろ様」もすばらしかったですよね。さて小田嶋さんは「傷だらけの天使」以外は洋物が並びますね。さすがオダジマ・ザ・スノッブ。

小田嶋:そう。ほら、「モンティ・パイソン」なんかも死ぬほど好きだった。

:「てなもんや三度笠」はどうだった?

小田嶋:日本のものはちょっと。やっぱり向こうにかぶれていたんだよ。

でも「笑点」が入っているじゃないですか。

小田嶋:「笑点」はですね、これは俺、「笑点音頭」のレコードを買いましたから。

:何だ、それ。

小田嶋:告白すると、生まれて初めてお小遣いで買ったレコードが私の場合は「笑点音頭」でした。

「笑点音頭」って、チャンチャカ、チャカチャカですか。

小田嶋:チャンチャラチャラチャラ、ン、チャンチャン。春は嫌だね、眠くていけねえ♪という歌があるんだよ(うれしそう)。

 俺らが子供のころって、月曜から金曜までは、ずっとまじめな番組が続いて、土曜か日曜しかお笑いの番組ってなかったんだよ。

:だいたい、土曜日も休みじゃなかったしね。

小田嶋:そうそう、半ドンでさ。日曜日の「大正テレビ寄席」と「てなもんや三度笠」と「笑点」。この辺だけが笑える時間だったわけよ。だからお笑い番組って希少価値があって、週末に俺らは「笑うぞ」と待ち構えていたようなところがあった。

:だから結構せこいネタで、日本中のみんながいっせいに笑っていたの。

小田嶋:そうそう。

日本中、テレビの中まで同じちゃぶ台だった

お2人から「8時だョ!全員集合」は出ていないですね。

:そういえばそうだね。

小田嶋:「全員集合」は小学校のころに始まっていたから見てはいた。時々見ると、すごく面白かったんだけど、そんなに固執してなかったな。

:僕は全然覚えてないな。

「全員集合」は1969年からですね。

小田嶋:だから、あれを見て笑っていたのは我々よりちょっと下の世代の人たちなんですよ。

:あれ、面白いと思って見ていたのは小学生でしょう。

小田嶋:そうそう、「歯磨けよ」とか、「宿題やったか」とか、加藤茶にはっぱをかけられて。

:僕たちは中学生ですからね。宿題やったかなんて、中学生には関係ないじゃないの。こっちは三島由紀夫とかを読んでみたりしているんだからさ。

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