小田嶋:それで、「あいつと私」と「ただいま11人」って、これ、相当古いよね。
岡:「あいつと私」は恋愛ドラマ。
小田嶋:「あいつと私」って、吉永小百合か?
岡:いや、栗原小巻の方だったかな。原作は石坂洋次郎の小説なんですね。
小田嶋:いや、テレビだと松原智恵子と川口恒、それとジュディ・オングだ。
一同:おおっ。
小田嶋:映画だと石原裕次郎と芦川いずみ。
岡:そうか。栗原小巻じゃなかったか。
でも、その辺の有名どころがごっそりと。やっぱり女性を見てらっしゃったとか。
岡:いや、そうじゃないですね。だって小学校5年生のころだから。それで松原智恵子がまだ二十歳ぐらいなんだよね。
小学生対松原智恵子。
岡:そうか、こうやって付き合うんだ、みたいな(笑)。
小田嶋:最近ほら、チャンネルNECOとかさ、ああいうCSを見ていると、昔のドラマをやっていたりするじゃん。あのころは時間とスタッフと出演者に、強力にお金を掛けてやっていましたね。
岡:世の中の娯楽が映画かテレビしかないんだもん。
ビッグダディ、山村聰
昭和40年代。高度経済成長の只中ですね。
岡:「ただいま11人」は、安心して見られる大家族もののホームドラマだよ。お父さんが、すごいたくさん子供を抱えて、楽しく生きている。
そのお父さんが山村聰で、今でいうビッグダディですか。
小田嶋:山村聰は、必ずガウンを着て、ブランデーをこう、手にしているイメージがあるけれど。
岡:だからビッグダディじゃないよ。
小田嶋:むしろサントリーのCMの方のあれ。
岡:だからさ、この家は貧乏じゃないの。かといって豊かでもないけど、普通に生きている。
戦後の家族像で、プロデューサーが石井ふく子、脚本が橋田壽賀子なんですね。
小田嶋:筋金入りだね。だったら、だいたい群像劇になっちゃうね。
岡:同じころにやっていた「若者たち」は、意味がよく分からなくて、後で見直したりしていて。
小田嶋:「若者たち」って、「青春の映画編」で岡が挙げていたでしょう。あれ、映画じゃなかったの? (このあたりはシーズン3、映画「青春の5本」で。こちら。でも、映画ガイドにはなってません)
岡:テレビドラマでもあったの。田中邦衛が長男で、次男は橋本功。1965年~66年。
岡さんが10歳。
岡:だったら分かるのは無理だよ。だってあのドラマは階級闘争だもん。
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