岡:早稲田とは何なのか。対して、慶應とかは何なのか。小保方さん問題は、あまり語りたくないんだけど、早稲田が抱える病理とは何か。
プロローグとして早稲田とは何か、と言うと、ある種の理想郷だと思うんですよ。今は失われているかもしれないけど、昔はそうだった。旧帝大に行くほどではないにしても、いろいろな地方の秀才が、努力して行くことができ、勉学ができる。
ということは。
岡:つまり、門が閉ざされていない大学だったんです。
今日見た早稲田大学の「正門」には、確かに門がありませんでした。
岡:これは比喩だけでなく、特徴的にそうなんですよ。ただ、学生運動の時に危ないからということで門を作っちゃった。そのあたりから、早稲田の物語というのは崩れていくんだけど、門がない、というのは慶應との決定的な違いだったんですよね。
すごくいい導入だと思います。
岡:はい。広告屋というのは導入だけはうまいんです。早稲田には、失われし理想郷としての……
小田嶋:俺、何か携帯なくしている感じなんだけど。
岡:人がいいことを言っている時に何だよ。
小田嶋:もしかしたらあれかな、さっきの場所であれした時。あ、そうか、そうか。分かった、あそこに入っているわ。入っている。
岡:入っている? あるんじゃないか。まったくもう。
オダジマ、母校への敵意を語る
小田嶋さんが考える「早稲田とは」のイントロダクションは何になりますか。
小田嶋:俺はね、すごく素直じゃないんだけど、早稲田に対しては卒業してから30年ぐらい強い敵意を持っていて。
強い敵意。
小田嶋:俺だけじゃなく、そういう気持ちを抱いている早稲田出身者は結構いるのよ。それは、慶応出身者との大きな違いだと思うんだけど。
小田嶋さんは奥さんも早稲女でいらっしゃるし、お子さんも早稲田で、早稲田一家じゃないですか。
小田嶋:息子も娘も早稲田に入っちゃったから、自分の中で整理がつかなくなっているのは、すごい嫌なのよ。大好きみたいでしょう?
岡:大好きなんだよ。
小田嶋:そう見えざるを得ないのが、つらいんだけどさ。
小田嶋さんとは違って、岡さんは早稲田に対して、もうちょっとポジティブですよね。
岡:僕は現実的に、奨学金を支給された、という恩義がありますからね。
だけどね、小田嶋みたいに嫌いって言うやつでも、ラグビーの早明戦で早稲田が勝ったりすると、泣いていたりするの。だから訳が分からないんだよ。
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