村山:「田舎」というキーワードからなぜ飛騨を選んだんですか。

山田:これはたまたまです。最初は長野あたりから探し始めたんですよ。(私の)地元の奈良はどうかという人も周りにいましたがイメージに合うものが見つからない。4~5カ月間、長野を中心に探していたのですが、決まらずさまよっていました。
このままじゃだめだなあと思っていたとき、知り合いが飛騨古川の人物を紹介してくれました。車で街中をざっと紹介してくれたのですが、街並みや自然を見て、「そうそう、こういうイメージ。僕の住みたいところは!」という印象を持ちました。
村山:具体的にはどこが気に入ったのですか。
山田:生活空間として古民家があり、田んぼや畑、里山もあって。中途半端に開発もされず日本の原風景が残っていたんです。そこがほかにない魅力でした。
村山:それで飛騨古川に決め、美ら地球を立ち上げ、事業を展開していくわけですね。
山田:すぐに立ち上げには至らないですが、面倒を見ていただいていた方が地元の印刷会社の社長で、一緒にツーリズムをやろうと盛り上がっていました。
村山:そのツーリズムで意識していたのは、海外から外国人観光客ですか、それとも国内観光客ですか。
山田:僕らの視点でいうと、自分たちがこの飛騨という地で何ができるか、という視点で見たとき、それまでの社会人経験で得た知識・経験と足かけ2年の放浪の蓄積を活かせるのは、インバウンドツーリズムではないかと考えました。また、グローバルを舞台に仕事をしていたし、田舎に引っ込んでも居ながらにしてそういう環境は僕らにとっては必須でしたし。ですので、軸足は当初からインバウンドです。
村山:なるほど。その印刷会社の社長さんと盛り上がった後、どうなったんですか?
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