そのシャツがあなたをだらしなく見せる

 一方で難関な羽織りスタイルを攻略するにはどうすべきなのか。

 まずは、なぜ羽織スタイルが難しいのかを説明しましょう。その理由はシャツの着丈にあります。

 シャツの裾を出して着る場合、お尻がすっぽりと隠れてしまうようであれば、それは明らかに長すぎます。だらしなく無粋な印象を与えてしまう。

 そもそもシャツの裾には、出して着ることを前提にしたタイプと、パンツの中に入れて着ることを前提にしたものがあります。前者は「Lボトム」と呼ばれ、背中の後ろ身頃の裾が真っ直ぐなっていて、サイドとボトムのシルエットがちょうどアルファベットの「L」に見えるシャツに多いタイプです。

 下の写真のようにちょうど裾が腰とお尻の境目くらいになり、裾を出してもスッキリと見栄えが良いタイプです。ただしLボトムでも、お尻がすっぽり隠れてしまう着丈であれば、長すぎるので裾を出して着るのは避けましょう。

Lボトムで着丈が適正なシャツは、裾を出して着てもスッキリとして見栄えがよい(撮影:古立 康三、他も同じ)

 後者は「Uボトム」と呼ばれる、後ろ身頃の裾がアルファベットの「U」に見えるシャツに多いタイプです。下の写真を見てみましょう。お尻が完全に隠れてしまう裾の長いUボトムです。

裾の長いUボトム、そのまま裾を出して着るとだらしなく見える

 お尻が完全に隠れてしまう裾の長いUボトムでも、長い裾をヒラヒラと外に出して着ている人が意外と多い。しつこいようですが、この手のシャツは裾をパンツに入れるのが無難です。

 ただしUボトムでも裾がやや短くお尻が隠れなければ、裾を出しも問題はありません。

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