この考えを応用するなら、これまで「男性×日本人」中心であった日本企業に、たとえば「女性×30代×日本人」だけを何人加えても、それはフォルトラインを高めるだけの結果になってしまいます。しかし、もしここに、さらに「女性×50代×日本人」や「アジア人×男性」、あるいは「欧米人×女性×40代」など、色々なデモグラフィーの「次元」の人々を加えていけば、結果として組織内でのフォルトラインは減っていくことが予想できます。

複数次元でのダイバーシティ実現を

 私は、この視点は日本企業のダイバーシティ経営に大切な示唆を与えている、と考えています。すなわち、女性や外国人の登用など「デモグラフィー型の人材多様性」を進めるならば、中途半端にやるのではなく、徹底的に複数次元でダイバーシティを進めるべき、ということです。

 逆に、昨今のブームに乗っただけの「中途半端なダイバーシティ経営」は一番よろしくない、ということになります。

 一定割合の女性を登用して終わりにするのではなく、そこに「多様な年代の方々を織り交ぜたり、あるいは(男女問わず)外国人も同時に登用したりすることで組織のフォルトラインを減らすことが、真にダイバーシティ経営の成果を得ることに繋がる」と私は予想するのですが、みなさんはいかがお考えになるでしょうか。

 (この記事は日経ビジネスオンラインに、2013年12月24日に掲載したものを再編集して転載したものです。記事中の肩書きやデータは記事公開日当時のものです。)

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