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突発的な宴に花を添える子息の高学歴

 続いて、あろうことか家族構成をフリップにして、長男も長女も極めてレベルの高い大学に通っていることを知らせる。長女は名前も写真も出しているが、長男はどちらも出していない。

 長男、突発的な宴に花を添えるように自分の高学歴が使われるのを嫌がったのだろう。波状攻撃のように、「このような優秀なお子さん」を育てる秘訣を聞く。「18歳になったら、自分の人生を自分で決められるように。これだけですね」。キャスターが、どこか物足りなさそうな顔を晒して中継が終わる。

 光の三原色、青・赤・緑のうち、「絶対無理」「実現不可能」と思われていた青色LEDを、既成概念を取っ払って作り上げることに成功した天野教授。その奥様に強いて尋ねるとしたら、既成概念にとらわれない夫婦像や子育て論であるはず。キャスターが向けたのは、決まりきった単色的な質問ばかり。

マララさん「女子高生の素顔がのぞいた」

 平和賞を受賞したマララさんの場合、受賞を聞いたときは化学の授業中だったこと、「受賞したからと言って、テストが楽になるわけではない」とコメントしたことが重宝された。これは新聞記事だが「ちらりと浮かべた笑みに、女子高生の素顔がのぞいた」そうだ。これって、日本特有の誉め方だろう。

 イスラム武装組織に狙撃され一命を取り留めるという悲劇を乗り越えてなお、教育の必要性を訴え続けたマララさん、彼女の功績を讃えつつも「普段は普通の女子高生」でまとめたがるメディアにも教育の必要性を感じる。