実をいいますと、私のいるニューヨーク州立大学バッファロー校の学長も、インド出身の方です。このように、いま米国のアカデミアでは、すべての学問分野がそうというわけではありませんが、インド系の人々の台頭がとても目立ちます。とくにエンジニアリング関係などはそうかもしれません。

 そして、この状況はビジネススクール(経営学界)も同じです。インド人が席巻している、とさえ言えるかもしれません。たとえば、ハーバード・ビジネススクールの学長(ディーン)として2010年に就任したニティン・ノーリア氏は、米国の市民権は持たれていますが、そもそもの出身はインド・ムンバイです。実は、私のいるビジネススクールの学長もインド出身の方です。

 さらにいうと、ビジネススクール内で私が所属している学科長もインド出身の方でして、私をヒラ社員とすると、上司である「社長、部長、課長」が全員インド出身ということになります。当ビジネススクールの卒業式では、この学長と学部長が壇上に立つわけですが、ビジネススクールの学生(大部分は米国生まれの米国人)に、インド出身の2人がインドなまりの英語で「おめでとう」といいながら修了証書を渡すのは、なかなか興味深い光景です。

 みなさんも米国の有力大学のビジネススクールのホームページをご覧になれば、いかにインド出身の方が多いかお分かりになると思います。ちなみに私の場合は、博士号をとった母校の指導教官、今の共同研究のパートナー、仲良くしている同僚のいずれもインド出身です。(私の場合、特にインド人と親しくなりやすい個性があるのかもしれませんが)

 そして、私の肌感覚では、インド人の次に米国のビジネススクール業界を席巻しつつあり、今後さらに台頭するのは中国人で間違いありません。それに韓国人と台湾人が続く、といった感じでしょうか。

次に米経営学界を席巻するのは中国人

 実際、最近の米国ビジネススクールの教員や博士課程の学生に占める中国人を中心とした東アジア人(日本人を除く)の割合はすごいものがあります。たとえば、私は博士課程の授業で、教員・学生の全員が東アジア人かインド人で、アメリカ人は1人もいない、という状況を何度も経験しています(それでも授業はもちろん英語です)。

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