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諸富:そうです。そうした深い出会いからは「この人だけは自分を見捨てない。どこかで自分を見守ってくれる」と思える人も、数は少ないかもしれませんがきっと見つかるはずです。人間関係に悩んでいる人ほど孤独力を身に付けたら、毎日が爽快になります。

分かりました。最後に先生、もう1つだけ。お話を聞いて「自分も孤独力を身に付けよう」と思う人もいるかもしれない。ただ、既に話に出てきた通り、今の日本は依然として会社も地域も「群れた方が楽なシステム」が幅を利かせており、急に上司や同僚からの飲み会やお酒の誘いなどを断ると、思わぬ負の影響が起きかねません。そうした“群れたがる人々”をあまり刺激せずに、「1人の時間」を確保していく上手い方法はないでしょうか。

8人以上の飲み会は不参加、カラオケは1人で

諸富:そうですね。一気ではなく、何かしらルールを設け少しずつ自分の時間を作ればいいのではないですか。例えば、僕の場合、8人以上の飲み会には原則として参加しません。深い話ができませんからね。4人が限界です。

だとすれば、上座に偉い人が鎮座して下々の者がずらりと並ぶ日本企業的な飲み会は、ほとんど深い話はできないことになりますね。

諸富:そう思います。あと、特に女性の方にお奨めなのが、1人で行ける行きつけのカウンタバーを見つけることです。孤独力を身に付ける格好のきっかけになります。さらに、カラオケは1人で行くのが一番です。5人や10人でカラオケに行くのは、人によっては強いストレスになります。

確かに10人もいれば、自分の番が回って来るまで手拍子しながら待つのが苦痛と感じる人もいるでしょうね。

諸富:だから、カラオケに行きたいなら、1人で行くのがベストだと思います。

1人ならば選曲も自由だし、“冒険”もできます。楽しく「孤独力」を磨けそうですね。

 (この記事は日経ビジネスオンラインに、2013年11月21日に掲載したものを再編集して転載したものです。記事中の肩書きやデータは記事公開日当時のものです。)