中国からの輸出品は家電や機械、計測器などが多く、輸入品は鉄鉱石、石炭などの鉱物や水産品が多いという。世界でも存在感が高まる工業製品を輸出して、その原材料やエネルギー原料など1次産品を輸入する中国の貿易構造はここでも当てはまる。

 行き交う物資の量はその時々の中朝関係で大きく増減する。象徴的だったのが昨年10月、北朝鮮が核実験に踏み切った時だ。間もなく丹東と北朝鮮の貿易量は通常の2~3割まで落ち込んだ。その後も回復の足取りは重く、以前の水準に戻ったのは今年の春のことで、それ以降はほぼ横這いが続いているという。

 品目によって政治の影響度も異なる。日用品や加工食品はほとんど変動がないが、化学品は外交状況の変化に敏感で、輸出そのものが不可能な制限品目も少なくない。

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中韓の鉄道路線も完成

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 丹東は韓国にも近いことから、韓国企業の進出が多く、韓国人の駐在員やビジネスマンが滞在している。水産物など、丹東で加工して韓国に輸出するメーカーが多く、友誼橋は中朝貿易だけでなく、中韓貿易のルートとしても期待されている。

 丹東とソウルの間は陸路で約400km。線路はつながっており、実は中国と韓国を結ぶ列車の時刻表が既に存在するそうだ。もちろん、この路線は使われていないが、いつ日の目を見るかもまた6カ国協議の行方次第なのである。

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