シリーズ
「世界の工場」の明日

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アリババも独自製品を開発、半導体の民主化が起こすイノベーション
2019年7月、中国のアリババ集団のプロセッサー開発会社、平頭哥半導体が、RISC-Vと呼ばれるオープンソースのアーキテクチャーをベースにしたプロセッサーを発表して話題になった。米国ではグーグルやマイクロソフト、アマゾン…
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日本参入シャオミが手掛ける「閉じた」クラウドファンディング
スマートフォン世界4位の中国企業、小米(シャオミ)は12月9日、日本市場に参入すると発表した。中国を代表するテクノロジー企業の一つである同社は、スマホだけでなく家電なども販売しており、日本市場でも炊飯器などを売る計画だ。…
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アリペイの外国人向けサービスは人民元国際化の一助となるか
2019年11月、中国キャッシュレス決済大手「支付宝(アリペイ)」が外国人向けサービスを始めた。これまで中国を短期的に訪れる外国人はアリペイや「微信支付(ウィーチャットペイ)」といった、中国で一気に普及したキャッシュレス…
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バブルの生成と崩壊の先に深圳がたどり着いた「メイカーの故郷」
中国では2015年から、政府がスタートアップ支援を開始し、補助金と規制緩和によって「官製メイカーバブル」とも言える状況が出現した。中国各地に自由にものづくりができるメイカースペースや、DIY活動を支えるメイカー企業が粗製…
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「作る人」と「使う人」の境界が曖昧な深圳のメイカーフェア
11月9~10日、深圳市南山区にある万科設計公社で「メイカーフェア深圳2019」が開催された。DIYの祭典であるメイカーフェアは世界各地で開かれているが、ハードウエアの街、深圳でのフェアは他にはない特徴がある。
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台北で考えた、「新しいものを生み出す」ためにまず必要なこと
10月26~27日の2日間、台北の華山1914文化創意産業園区で、DIYの祭典「メイカーフェア台北2019」が開催された。昨年に比べてイベントのスペースは2~3割減ったが、有料イベントであるにもかかわらず終始会場は来場者…
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生産受託からイノベーションへ 深センの工場のたくましさ
筆者が住んでいる中国の深センはハードウエア製造の中心地で、「ハードウエアスタートアップの聖地」と呼ばれることもあり、中国全土、世界各地からハードウエアのスタートアップが集まってくる場所でもある。ただ、実際に新製品を生み出…
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PwCから転身、レイチェルが支える上海のメイカーコミュニティー
上海で教育ツールや開発ボードを設計・販売するDFRobotは10月18~20日の3日間、6回目となる「Maker Carnival Shanghai」を開催した。上海は教育熱心なことで知られており、多くの親子連れがこのイ…
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「すき間」の多い社会がスタートアップを成長させる
9月下旬、インドの首都デリー郊外の新興都市グルガオンを視察してきた。筆者が共同で取りまとめに加わっているコミュニティー内で呼びかけたボランタリーな視察ツアーだ。
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変わる東南アジア、「シャチョーサン」から「ウェイ、ラオバン」へ
東南アジアの国などを訪れた際、土産物店などで「シャチョーサン」などと声をかけられた経験を持つ人は多いだろう。レストランや土産物店などで通じる外国語は、どの国から訪れる人が多いのかを示す指標と言える。
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起業を後押しするアリババの「メイカーフェスティバル」
アリババは2016年から毎年「Taobao Maker Festival(淘宝造物節)」というイベントを本拠地の杭州などで開催している。この欄でたびたび触れている、全世界で行われているDIYの祭典、メイカーフェアとは違い…
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シャオミのロボット掃除機に見る、低価格化によるイノベーション
「高度化」と「低価格化」と言うと別方向の進化に思えるかもしれないが、そうではない。技術革新による低価格化は新技術のさらなる普及を後押しする。大衆化は技術の新たな使い方を生み出し、次のイノベーションにつながっていく。
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「引っ越しのしやすさ」が生む深センのダイナミズム
筆者は先月、深セン市内で引っ越しをした。日本でも何度か経験しているが、深センでの引っ越しは母国でのそれよりもスピーディーだった。物件探しや契約など、引っ越しに関する様々なプロセスが日本より速い。
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ゴマスリが中国の成長のボトルネックになるか
深センでのハードウエア製造の第一人者であるマサチューセッツ工科大学・MITメディアラボのバニー・ファン氏は中国の技術革新について、ハードウエアに関しては今後も続くが、ソフトウエアでのイノベーションは難しいかもしれないと語…
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粗悪品とイノベーションの微妙な関係
筆者はこの5年で、インドネシアのジャカルタ、シンガポール、中国の深センでアパートを借りて暮らしたことがある。どこの国も、日本に比べると「危ないもの」が売っているように思う。例えば、シンガポールの麺料理、ラクサに入っている…
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アジア各国政府が注目する自作の祭典「メイカーフェア」
8月3日、4日の2日間、東京・お台場の東京ビックサイトで「Maker Faire Tokyo 2019」が開催された。今年は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックのためにビッグサイトを一部改修しているため、会場は…
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「多産多死」のスタートアップ、意欲保つには「仲間」が必要
筆者は国などが巨額の予算を投じる研究開発と区別するため、大衆から生まれてくるイノベーションを「マスイノベーション」と呼んでいる。これは、その名の通り「大衆から多くのイノベーションが起こる」ことを意味している。その一方で…
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「まず市場投入」から高度化にひた走る深センのドローン産業
6月20日から22日まで、深セン国際UAV EXPO(Shenzhen International UAV EXPO)が開催された。同EXPOは中国で最大級のドローン関連の展示会で、2019年で4回目となる。UAVはUn…
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製造現場にはイノベーションのヒントが眠っている
MITメディアラボの研究者で、ハードウエアスタートアップのアイデアを量産化することについての第一人者であるバニー・ファン氏は、深センの価値を「Inventory(在庫)とCapability(能力)にある。あるものを買っ…
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ギターの自動チューニング機「Roadie」はレバノン発
世界中の起業家が集まる、スタートアップのハブのような場所がある。米国のシリコンバレーと中国の深センは代表的なスタートアップ都市だ。世界を代表するこの2つのスタートアップ都市を知りながら、今はレバノンのベイルートに本拠地を…