東南アジアの国などを訪れた際、土産物店などで「シャチョーサン」などと声をかけられた経験を持つ人は多いだろう。レストランや土産物店などで通じる外国語は、どの国から訪れる人が多いのかを示す指標と言える。海外で聞こえてくる日本語は、日本人がその国に落としてきたカネの量を物語る。

 2019年2月、中国の春節休暇中に筆者はフィリピンのボホール島に滞在していた。ボホール滞在中、現地の人からかけられた言葉は圧倒的に「ウェイ、ラオバン」が多かった。中国語で「やあ、社長さん!」を意味する言葉だ。ボホールにも日本人観光客がいないわけではない。だが、飲食店の看板なども中国語が多い。

 ボホールでは騰訊控股(テンセント)の「微信支付(ウィーチャットペイ)」やアリババ集団の「支付宝(アリペイ)」が利用できる店もあった。

 中国のスマホ決済サービスには、クレジットカードなどと同様の決済機能のほかに個人間の送金機能がある。店舗で本格的な決済機能を導入するには手続きが必要だが、屋台など小規模なビジネスであれば、個人間送金機能を使って決済ができる。店舗側はQRコードを掲示しておくだけなので、現金でのやりとりと同様、もしくはそれ以上に便利だ。

 例えば、中国人旅行者がフィリピンで送金機能を使って決済をする場合、旅行者は店舗のQRコードをスキャンして金額を入力し、支払いをする。その際、中国人旅行者は人民元で支払っている。これを決済サービスのフィリピン側の現地代理店がフィリピンペソに両替してフィリピン側の店舗に支払う処理になる。この機能は、為替の規制の関係から中国人のみが利用可能で、筆者のように中国の銀行口座を持っていて中国国内でアリペイなどを使っていても、外国人は使うことができない。

個人の決済用QRコードが掲げられているフィリピンのリゾート地
個人の決済用QRコードが掲げられているフィリピンのリゾート地

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