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 2020年4月に小学校でのプログラミング教育が必修化された。しかし、実際に学校で何をどう教えるかについてはまだ答えが見つかっておらず、現場は混乱している。

CoderDojo Japanのサイト。CoderDojoはボランティアベースの、世界的なプログラミングの私塾。日本には217以上のCoderDojoが存在する。日本ではこうした草の根プログラミング教育が活発に行われているが、学校での教育に組み込むためには難題が山積している

プログラミング教育は何を目指すのか

 米国のオバマ前大統領が2014年に、DIYテクノロジーの大規模なお祭りである「メイカーフェア」をホワイトハウスで開催し、様々な国の政府がコンピューター教育に目を向けるきっかけになった。

 小学校では様々な知識を学ぶ。国語や算数はもちろん、社会や理科などの教科では、現在の私たちの暮らしがどのようなものや仕組みで成り立っているのかを学ぶ。例えば、埋蔵されている資源を輸入して金属やプラスチックをつくり、それらの材料を工場で加工することで私たちが普段使っている様々な道具ができていることや、植物の地球環境に対する役割、自動車や飛行機の仕組みの概要などを勉強する。社会でますます重要になっているコンピューターについても、それがどういう仕組みで動き、世の中でどんな役割を果たしているか、小さい頃から学んだ方がいいだろう。

 しかし、実際にプログラミング教育を小学校の授業に導入するに当たり、2つの大きな問題が立ち塞がっている。