現代を生きる人にとってスマートフォンは必要不可欠な道具となっている。そして、スマホの充電は人々を悩ます大きな問題となっている。スマホの性能や機能で差が付きにくくなる中、高速充電は消費者に選んでもらうための重要な機能の1つとなっている。

 中国のスマホ大手はそれぞれ互換性のない独自規格を発表してきた。しかし、ここにきて「このままでは共倒れになる」という危機感から規格を統一しようという動きが出てきている。

華為技術(ファーウェイ)、小米(シャオミ)、vivoの直営店が並ぶ深センのショッピングモール。各社の高速充電規格には互換性がない
華為技術(ファーウェイ)、小米(シャオミ)、vivoの直営店が並ぶ深センのショッピングモール。各社の高速充電規格には互換性がない

10年で5倍以上になったスマホの充電流量

 以前であればカメラが他社製品との差を付ける機能となっていたが、現在は大手製品であればどれも十分な画質になった。ここ数年、大きな違いを打ち出す機能となってきたのが高速充電だ。

 スマホの画面は大型化し、SoC(システム・オン・チップ、CPUの他モデムやAI処理機能など複数のマイコンを1つのチップにまとめたスマホの核心部)は高速化・高機能化している。一方で大きさには限りがあるため、バッテリーの容量にも限界がある。そこでスマホ大手各社は、充電速度をアップさせる技術革新に取り組んでいる。

 スマホのSoCで最大のシェアを持ち、事実上の業界標準を作っている米クアルコムが高速充電規格Quick Charge1.0を発表したのは2013年のこと。10Wで充電するものだった。その後、2015年に18WのQuick Chage2.0を発表し、以後、毎年のようにアップデートされた新規格が登場している。

 ここ数年は中国のスマホ大手が独自の高速充電規格を発表し、自社製品に搭載している。中には、100Wを超える大容量の充電をサポートするスマホもある。

スマホの充電はますます複雑化

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