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(写真:PIXTA)

 政府は緊急事態宣言を延長した。国民の協力で新規感染者数は減少傾向にあるが、一方で経済の落ち込みが深刻になっている。そんな中、シビックテック(テクノロジーによる市民の社会参加)は、苦境にある飲食店と消費者を結びつけ始めた。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、経済に大きな影響が出ている。中でも苦境に立たされているのが飲食店だ。日本フードサービス協会が4月27日に発表した2020年3月の月次データ(PDF)によると、緊急事態宣言の発令前から飲食業界全体に大きな影響が出ていることが分かる。

 テレワークが進んだことで大都市中心部への人の流入は大幅に減っている。加えて、企業による会食ニーズも大きく減少している、パブ・居酒屋業態の3月の売り上げは前年同月の半分程度に落ち込んでいる。特に小規模な飲食店はキャッシュフローが回らなくなり、長年営業してきたにもかかわらず廃業してしまうといったニュースも目についてきた。

 一方で持ち帰りや配達のニーズが拡大したことで、ファストフード業態の落ち込みは10%弱にとどまっている。緊急事態宣言が発令された4月はテークアウトの需要がさらに増し、日本マクドナルドホールディングスの4月の既存店売上高は前年同月比6.5%増となった。

 大手外食チェーンに比べて、もともと経営にゆとりのない小規模飲食店が、テークアウト化の波でさらに苦しくなっている現状は不幸だ。テークアウトは実店舗に来訪してもらうのに比べて宣伝やマーケティングの影響が大きく、小規模な飲食店が持ち帰りを始めても、すぐに顧客が付くとは限らない。