全2482文字

 2月7〜9日、愛知県豊田市のものづくり創造拠点「SENTAN(センタン)」で開催されたハッカソン「HACK the TOYOTA@SENTAN」に審査員として参加した。ハッカソンは、1日から数日といった短期間で何かをつくり上げるお祭りだ。イベントに集まったメンバーで即席のチームをつくり、何かしらのテーマに沿って短期間でつくるものを決めて、締め切りまでにつくりきる。Hack+Marathon(マラソン)でハッカソンだ。Make+Marathonでメイカソンと呼ぶこともある。

愛知県豊田市のものづくり創造拠点「SENTAN」で開催された2日間のハッカソンには50人ほどが参加した

 新しいものやサービスによる社会の変革、すなわちイノベーションは異なる分野の融合から引き起こされることが多い。例えばスマホは様々な技術の融合で成り立っている。業界を主導しているのは米アップルや米グーグルなど、それまでの電話業界の外側から来た企業だ。

 だが実際には、「異なる分野の人々が集まって、1つの製品やサービスをつくる」という経験を持っている人は意外に少ない。製造などの仕事に携わる人であっても、まったくのゼロから新しいプロジェクトを立ち上げるという経験はそう多くはないだろう。

 チームに分かれ、テーマに沿ってつくるものを決め、1〜2日程度の期間で最終プレゼンできるものをつくり上げる──。ハッカソンは普段の社会生活では難しい経験をノーリスクで積むことができる素晴らしいエクササイズだ。

チームNVCによる、脳波を取得して移動するトイレのプレゼン。こうしたネットワークとハードウエアが融合したものを短期間でつくり上げることができる時代になっている