以前は人が運んでいた飲茶を今はロボットが運ぶ

 深圳で飲茶レストランに行くと、数件に一軒の割合で点心を運ぶロボットを見かける。上海に本社があり、深圳にも開発拠点があるKeenon社のものが多い。Keenon社は数年前からハイテクフェアなどでよく見かけるようになった、サービスロボットの分野では代表的な会社だ。現在は日本法人もあり、日本のレストランでも導入されているが、新型コロナウイルスの感染拡大以降、店舗で実際に動く姿を見る機会が一気に増えた。

深圳の飲茶レストランで皿を運ぶロボット
深圳の飲茶レストランで皿を運ぶロボット

 飲茶というと、温水が仕込まれていて湯気が立ち上るカートを女性従業員が運んでくるのをイメージする。実際は、人件費の上昇で本場の広州や香港でもそうした店はまれで、最近筆者が見かけたのは2019年のマレーシア・ペナンが最後だ。

2019年10月、マレーシア・ペナンでの風景。飲茶と聞くとやはりこのカートを連想してしまう
2019年10月、マレーシア・ペナンでの風景。飲茶と聞くとやはりこのカートを連想してしまう

 深圳のレストランでは、今はロボットが点心を運んでいる。人間が運ぶ点心のカートの場合、注文に関係なくテーブル間を回り、お客は回ってきたカートを呼び止め欲しい点心を注文する。深圳のレストランでは机に貼ってあるQRコードで注文し、ロボットは注文された商品をテーブルのそばまで運んでくる。テーブルに置く作業は人間が行う。サービスの提供方法は、ロボットを利用するようになったことで完全に変わったが、なぜか人がカートで運ぶスタイルとの連続性を感じさせる点が興味深い。

深圳市中心部の公園にもロボットが

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1517文字 / 全文2141文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「「世界の工場」の明日」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。