シリーズ
酒井吉廣の「2020年米大統領選」〜トランプ再選を占う

(写真:Chip Somodevilla / Getty Images)
58回
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トランプ大統領はなぜ負けたのか──大統領選挙を総括する
米連邦議会議事堂が占拠された事件を巡るトランプ前大統領の弾劾裁判で、上院は2月13日、同氏を「無罪」とする評決を下した。一方、ジョージア州ではトランプ氏を訴える動きが出ている。また、トランプ氏は、2022年の知事選に向け…
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トランプ氏の2度目の弾劾訴追に意味はあるか
「大統領選挙には負けたが、暴力を排除して平和裏に新政権への移行を進め、2022年の中間選挙の準備を始めよう」。1月13日、共和党全国委員会(RNC)の委員長からのメッセージが関係者に送られた。文面は合衆国をつくった人々の…
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トランプ陣営の勝利への執念とタイムリミット
今回は、12月8日付拙稿「最後の一発勝負にかけるトランプ大統領に勝算はあるか」の続編として、トランプ陣営に残された可能性とコンピューターを使った選挙不正およびその調査について取り上げる。
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最後の一発勝負にかけるトランプ大統領に勝算はあるか
米国の大統領選挙はなお不透明な状況が続いている。バイデン候補が勝利を前提とした政権移行チームをつくり上げようとしている一方、トランプ大統領は選挙人による投票がある12月14日ぎりぎりまで負けを認めないつもりである。しかし…
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大混乱の大統領選、三流に成り下がった米国の民主主義
今回の米国大統領選挙には、もしかすると国連の選挙監視委員会が必要だったのかもしれない。そう言いたくなるような開票状況が展開されている。
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ヒトラーの名前も登場、あと1週間で広がるバイデン陣営の不安
バイデン陣営の動きがどうもおかしい。リベラルメディアもわずかながら両者の接戦を伝えるようになってきた。世論調査での支持率は今もリードしている。しかし、最終盤の戦いを前に、どこか盛り上がりに欠ける印象があるのだ。
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「犬笛戦術」で大統領選勝利を目指すバイデン陣営
「犬笛戦術」という言葉がある。犬笛とは犬の訓練に使う笛で、人間には聞き取りづらいが犬には聞こえる高周波の音が出る。今回の大統領選挙において、民主党とバイデン陣営は犬笛戦術をフルに使っているようだ。
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第2回テレビ討論会の中止はバイデン陣営を利するのか
10月7日、副大統領候補討論会が開催された。大統領候補によるテレビ討論会とは異なり、基本的には決められたルールを守ったものとなった。しかし、暴れん坊はいなくても、討論自体は何回か紛糾した。今回は、12あった司会者の質問に…
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めちゃくちゃなテレビ討論会はトランプ大統領の狙い通りか
9月29日に行われた米大統領選の第1回テレビ討論会はメチャクチャな言い争いだった。ごくわずかな保守メディアを除き、世界中のほとんどがバイデン候補の話をさえぎったトランプ大統領を批判し、討論会のあり方を問題視した。
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第1回大統領候補者討論会で見るべき6つのポイント
11月3日に投票が行われる米大統領選の1回目の候補者討論会が、米国東部時間9月29日午後9時、クリーブランドのケース・ウェスタン・リザーブ大学で開催される。司会者は、FOXニュースのクリス・ウォレス氏である。
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なぜかリベラルメディアしか質問しないバイデン候補の演説
9月12日の週に入ってから、大統領選挙でいくつか疑問に感じることが起こっている。そのうち3つはバイデン候補と民主党に関するものであり、残りの2つはトランプ陣営に関するものと、両陣営に共通するものだ。
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接戦州での勝利のためにトランプ氏に近づくバイデン氏の通商政策
民主党のバイデン大統領候補は9月10日、訪問先のミシガン州でCNNのインタビューに答えて、トランプ政権が結んだUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)が、それまでのNAFTA(北米自由貿易協定)よりもベターだと評価した。…
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暴力反対の声に反し、拡散始めたブラック・ライブズ・マターの本質
レーバーデーの週末(学校など米国が本格的に夏休み明けとなる前の週末)にかけて、「ブラック・ライブズ・マター(BLM)」を主張する人たちは沈静化とは正反対に暴動の拡散を試みている。7月までのバイデン楽勝ムードを一変させた主…
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銃撃事件の地を訪問、党大会の「国民に寄り添う」を示すトランプ氏
8月24日~27日の4日間、共和党大会が行われた。民主党が新型コロナウイルスへの対応で党大会を約1カ月延ばしたので、民主党大会の翌週の開催となった。党大会は事前に綿密な準備を要するので、1週間の時間差で内容を大幅変更でき…
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突然のハリス演説でささやかれるバイデン氏の体調問題
米国時間の8月27日午後3時、カマラ・ハリス民主党副大統領候補が突然演説を行った。共和党大会の最中に民主党の大統領候補や副大統領候補がテレビで演説をするのは珍しい。新型コロナウイルスで通常の選挙戦ができないので、ゲリラ戦…
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バーチャルでの党大会開催だから垣間見えた民主党の真実
8月17~20日の4日間、民主党大会が開かれた。史上初めてのオンライン大会であった今回は、カンファレンスのバーチャル化の難しさとともに、バーチャルだからこそ垣間見えた、団結し切れていない民主党の実情が表面化した。
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新型コロナと暴動で危険な街に戻ったニューヨーク
今のニューヨークの危険度は尋常ではない。ミッドタウンのビジネス街でも麻薬取引が行われ、摘発されている。発砲や強盗のように目に見える犯罪と、麻薬密売のように見えにくい犯罪の両方がまん延するようになってしまった。
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カマラ・ハリス氏を副大統領候補に、バイデン氏の選択は吉と出るか
8月11日夕刻、米民主党・バイデン氏の選挙対策本部は公約の期限(8月8日)より3日遅れで副大統領候補を発表した。スーザン・ライス元安全保障担当補佐官とカマラ・ハリス上院議員の2人に絞られたと報道されてから2日。最終的には…
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米大統領選、郵便による投票はバイデン優位を変えるか
投票日まで3カ月を切った米大統領選。7月には楽勝ムードに入りつつあったバイデン陣営が、8月に入って焦りを見せ始めている。トランプ大統領とバイデン候補の両陣営の争いは、政策などの戦略的なものから1票を巡る戦術的なものに戦い…
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ベールを脱いだバイデン氏の経済政策案「バイデノミクス」
大統領選に関する世論調査でリードを保つ民主党のバイデン候補。バイデン陣営は7月11日までに新大統領に就任した際の経済政策案(バイデノミクス)を相次いで発表し、その全体像がおおむね見えてきた。共和党陣営がやや驚いたのは、そ…
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