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 10月15日に開催された第4回の米民主党大統領候補者討論会。前回から参加者のルールが厳しくなったが、それでもガバード下院議員が復活したほか、億万長者の投資家、ステイヤー氏が新たに加わり合計12人となった(候補者全体では19人)。

 既に、来年の大統領選まで残り1年を切ろうとしているが、候補者の主張はほぼ出尽くした。似通っている部分も少なくない。討論会を見ても、トランプ大統領の弾劾という点では一致したものの、それ以外のところでは細かな論戦となった。ブッカー上院議員が「身内同士で攻撃しあうのはやめよう」とたしなめるほどの内容だったが、それは同時に候補者の特徴の違いを浮き上がらせた。

(写真:Spencer Platt / Getty Images)

表面化し始めた大統領候補の特色

 オバマ前大統領以前の6人の大統領の経歴を見ると、カーター(ジョージア州知事、就任時52歳)、レーガン(カリフォルニア州知事、69歳)、父ブッシュ(連邦下院議員→CIA長官、64歳)、クリントン(アーカンソー州知事、46歳)、ブッシュ(テキサス州知事、54歳)、オバマ(イリノイ州上院議員→連邦上院議員、47歳)と、父ブッシュ元大統領を除く5人が地方政治キャリアを持つ政治家だ。

 すなわち彼らは早い段階から党の地方組織を通じて米国政治に漬かるとともに、有能なワシントンの官僚機構との協調にも慣れていた。父ブッシュとて、下院議員も経験しており、その点では大差ない政治家だったと言えよう。

 一方、今回の討論会に参加した12人の候補者を見ると、主力候補の3人が70歳を超えている(最年少は37歳)。4人が女性で、2人が黒人、1人はLGBT(性的少数者)だ。また、2人が軍隊に所属した経験を持ち、2人はビジネスマンで政治経験がない。しかも、2人は民主社会主義者で、残りもバイデン前副大統領を除けば基本的にリベラルだ。

 トランプ大統領が未知数の政治家であったのと同様に、全米レベルで言えば、候補者の多くが過去の大統領とは異なり、どういった政策に落ち着くか、ワシントンの専門家をブレーンにするのか、未知数の人ばかり。民主党の大統領候補には様々な経験を持つ人が集まったが、今回の討論会とその前後の各候補者の動きを見ると、全く一枚岩になれていない。