ミネソタ州ミネアポリスで黒人のフロイド氏が白人警官に殺害されたとされる事件が起きた5月25日以降、トランプ大統領とバイデン民主党大統領候補の支持率はバイデン氏優勢の傾向が強まっている。6月8日にはCNN/SSRSの世論調査で14ポイント差と6月では最大となった。これに対してトランプ大統領の選挙チームはCNNに世論調査の中止を求める手紙を発出。しかし、これが逆効果となり、リアルクリアポリティクスが計算する世論調査の平均では、バイデン氏のリードが8日の8ポイントから、25日には10ポイントに拡大している。

 日本を含む世界中のメディアは、これらのデータを理由にバイデン氏の優勢を一段と喧伝し始めた。中には、バイデン氏の「大統領選当確」という論調さえ出始めている。しかし、本選までに4カ月を残した現段階の世論調査はどれほど信頼できるのだろうか。日本では、フジテレビと産経新聞社の世論調査で14回にわたり不正があったことが発覚し、日本世論調査協会が遺憾の意を表明した。こうしたことも鑑み、本稿では米国の世論調査について敷衍(ふえん)する。

 2016年の大統領選ではクリントン候補が世論調査でリードし、日本の安倍晋三首相までもが勝利を確信したかのように、選挙期間中に面談をした。だが結局は、トランプ大統領が誕生した。今回の大統領選は、これから本選までに前回以上に様々なことが起こるだろうから「明日は未知数」という見方をすべきだ。その中で、世論調査は16年と同じ予測ミスという結果を避けられるのだろうか。前回と同様の予測外れが20年の選挙にも起こる可能性を考えておかなくてもよいのだろうか。

2016年の結果を分析した全米世論調査協会がタスクフォースを設置

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この記事はシリーズ「酒井吉廣の「2020年米大統領選」〜トランプ再選を占う」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。