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スーパーチューズデーを目指すブルームバーグ

 NH州予備選の投票日、ブティジェッジ、クロブシャ―両候補への注目と同時に、もう1人注目された人がいた。ブルームバーグ前ニューヨーク市長である。

 1月末までの選挙資金投入額が3億5000万ドルと、2位のステイヤー候補(1億7000万ドル)を2倍近く上回り、3位のサンダース候補(3600万ドル)以下とは一桁違う。

 銃規制の強化など、米国民が平均的に求めることを選挙公約とし、銃規制問題ではオバマ大統領とも連携したことを強調(同大統領の支持があるのは自分だと示唆するTVコマーシャルを流している)しており、他の民主党候補には脅威だ。

 当然、トランプ大統領も、彼とゴルフをした時の写真とともにツイッターで「ミニ・マイク(ブルームバーグ候補のファーストネーム)」と呼ぶなど早速ジャブを打った。また、ニューヨーク市長時代に前任のジュリアーニ時代がつくり上げた「安全なニューヨーク市」を一段と進化させたと称賛されてきたStop and Frisk(疑わしき人々に声をかけて調査する)政策の犯罪取り締まりが、実は防止効果以上に、(特に黒人などが)無実にもかからず迷惑をかけ、また微罪で逮捕するなど問題があったと批判した。

 2月11日に、ブルームバーグ候補はこれに謝罪したが、いずれにせよ、彼が参戦すると言われているスーパーチューズデー(3月3日)は注目である。

 このように、民主党の予備選は、新風を巻き起こしつつあるブティジェッジ、クロブシャー両候補が出てきたことで、本命だったバイデン候補、超リベラルの2人(サンダース、ウォーレン両候補)にブルームバーグ候補も加わって、もうしばらくは一段と混戦となるのは間違いない。同時に、候補者が人口動態(つまり人種)で勝ち負けを予想するという「米国の分断」を象徴するような動きは今後も続くだろう。

 SC州に逃避して負け惜しみを言ったバイデン候補に対して、真摯に結果を受け止めてサンダース、ブティジェッジ両候補をたたえたウォーレン候補、勝利宣言で「分断ではなく全候補の協力が大事だ」と言ったサンダース候補、「これからは国民統合の時代だ」と主張したブティジェッジ候補──。彼らの発言で、民主党内の分断を食い止めることはできるのだろうか。