「iPhone」はなぜ生まれたか

佐藤氏:僕は今でも、iPhoneのような製品を出せる日本企業は少ないと思います。技術的なことが原因ではありません。

 やはり当時のアップルはすごくいびつな組織だったと思っていて、そのいびつさ故に生まれた商品なのでは、という気がするんですね。普通の、常識的なものづくりの考え方では、なかなか、ああいう製品を生み出せません。

 ロジックを積み上げていくと、すごく効率の悪い作り方をしていたり、リスクの高いものづくりをしていたり……。

 そこまでのリスクを取れる組織というのは、なかなか今の日本企業では難しいのではないかと思いますね。あれは、アップルの組織であるが故に生まれたものです。技術的にもデザイン的にも優れてはいるのですが、最大の要因は、あのような製品を作ろうという意思決定と、実行した組織の力です。

この先のポイント
  • ●スシローの都心型小型店舗のプロジェクトが終わった理由
  • ●日本企業にも「iPhone」は作れる?
  • ●「ドコモショップ」という名称に疑問
  • ●‟いい失敗をするためのプロジェクト”が増えている

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