シリーズ
「モノ造り革新」のリアル-マツダ復活の証言

完結
8回
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「今さらデザイン大修正だと?」マツダの会議は大荒れに
「デザインをやり直そう。新型車にこれだけの実力があるなら、外観も魂動デザインであるべきだ」と確信した前田さん。しかし、この時点で第6世代のデザインはすでに確定し、2012年の量産に向けて開発は最終段階に入ろうとしていた―…
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マツダの第6世代に「大戦略」は存在したか?
僕の中では、「まず、ブランドの様式をつくらないといけないんだ」という方がプライオリティーは高かった。「モノ造り革新」のためにというか、「デザインとモノ造り革新をリンクさせる」という考えよりも。
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「マツダはこんなクルマを造れるのか!」と驚愕した夏
あれはすごかったですよ、本当に。「いや驚いた、うちの連中はこんなクルマが造れるんだ!」と。今までマツダ車はいっぱい乗ってきたけど、あのぐらいびっくりしたことはなかったんですね。
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4期連続最終赤字でも、MDI投資を止めなかったマツダ
「よくまあ、リーマン・ショックや東日本大震災もあったのに、これだけ長期間にわたってスパコンへの投資が通りましたよね。12年3月期はになって、先行投資関連の費用なんて真っ先には削られそうなのに」
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マツダがフォードから得たもの、学んだこと
自動車各社が目指している「モデルベース開発(MBD)」、マツダのMDIはその先駆けだった。そして1996年から傘下に入った当時、フォードもMBDを目指していた。マツダにとってフォードの存在はありがたかったのか、それとも……
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CAEに数百億円かけても、現場が使わなきゃ効果ゼロ
マツダがMDIで行ってきた一連の投資は1996年から始めたわけですが、そこからずっと人とおカネをつぎ込み続けて、やってきたことが本当に製品に反映できたのは、2012年から商品化した「第6世代」の開発から、でしょうね。
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予算がない、だからこそ先に走り出せたマツダ
CAEにはお金がかかる。この多軸化ベンチも高価です。写真のこれでもたぶん当時10億円は超えていたんじゃないかなぁ。おまけに、いろいろな状況を再現するために、可動部がたくさんありますから、実によく壊れまして(笑)。
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マツダ、どん底でもモデルベース開発に邁進したワケ
「マツダにモデルベース開発の種をまいたのが、MDI-IIだったのか……などと言うといかにも詳しそうなまとめなんですが、実のところモノ造りにはてんで素人なので、この辺で乱暴な質問をひとつふたつ、よろしいでしょうか」
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全8回