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田中靖浩(公認会計士):先に図をちょっと見ていただきましょうか。国際会計基準については、聞いたことはありますか。

白井咲貴(日経ビジネス):はい。聞いたことあります。

田中:会計界にもルールの国際化が起きているということです。ルールが国によって違うのは、意外に知らないと思うんです。税金のルールも国によって違います。基本的には国の広さ、人口、経済力に応じた税制を用意しています。下の図では日本とアメリカを例として挙げていますが、会計ルールが国の数だけ横に並ぶ感じです。

 前回(「初代SEC長官はインサイダーで大もうけ?」)説明しましたが、アメリカでSEC(証券取引委員会)が登場してから強調されてきた区分で、公開している会社と非公開の会社では会計ルールが違います。抱えている投資家や株主の数、社会的影響に応じてルールがまったく違っているということです。株式を公開し、見ず知らずの他人に売っている会社はルールが厳しくなります。

 昔は悪党たちがインサイダー取引をやりまくっていたという話を前回しましたけど、今は絶対だめですよね。

白井:はい。

田中:場合によっては風説の流布にあたりますから。根拠のないうわさを経営者が流して、株価を動かしてもうけたとしたら犯罪行為になります。それに対して、非公開の会社に関してはそのような厳しいルールは適用されていません。

 公開している会社は社会的責任が大きいから厳しいルールで接する。日本語では公開企業、あるいは上場企業といいますが、英語ではパブリックカンパニーといいます。公共の会社であって、私的な利益誘導をやってはいけないんです。

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