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会社の方向性は全従業員が共有すべき

 実際、2008年に社長になったとき、会社の屋台骨となっていた「クレストール」というクスリの特許が8年後に切れることが分かっていました。ですから、「特許が8年後に切れるから、うちの会社は潰れますわ」、社長になった途端に言いました。すると、かなりの若い社員の方々から、「それを今、言います? 入社したばかりなのに、8年後に潰れるかもしれないと言われても、どうしろと言うんですか」といった声が上がりました。

 それでも、3カ月に1度発信している社長メッセージでも言い続けました。こういう経緯なので、ここはだめだけど、ここはいいかもしれない、だから、ここにちょっと懸けてみようと思っているんだ、といった話を、常にしてきました。その結果、6年ぐらいたって、何となく会社が良くなってきたときに、「やはり最初から正直に言ってもらっていたのは、今から思うとありがたかったです」と、言われるようになりました。

 「正直に言われると準備もできますし、『そんなことは従業員は知らんでいいんだ』と言われていたら、逆にものすごくがっかりしていたかもしれないので、本当に全部言ってもらえるのはありがたかったです」と言ってもらいました。

 マネジメントとして、例えば社外取締役の方々とどのような話をしているかなど、公開することができないこともあります。ただ会社の方向性として、こういうことはやります、こういうことはやりませんというのは、本当に包み隠すことなく、みんなが同じ情報を共有すべきです。

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