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 注目の美術展や企画展などのキュレーターが、見どころを語る本連載。単に訪れるだけでは分からないような隠れたストーリーなどもつまびらかにしながら、展示の見どころを語ってもらう。

 先週から3週連続で紹介するのは、日本科学未来館で開催中の企画展「『「工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」。東京五輪まであと1年となった2019年、都内ではあらゆる場所で工事が進み、大きなビルが次々に建っている。

 だが工事中の様子を詳細に見ている人は少ないはずだ。特に最近では、騒音やほこりなどの影響を考慮して、工事中の建物に覆いをかけていることもあるからだ。現場では、どんな重機が活躍しているのか。その一端を学んでみよう。工事の「現場」でも確実に技術が進化している。

 解説するのは、日本科学未来館の事業部展示企画開発課の内田まほろ課長。内田課長は「人類の進化の歴史は、工事の歴史でもあった」と語る。一体、どういうことなのか。注目の重機がずらりと展示された様子もご覧ください。

【概要】

  • 企画展 :「『工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」
  • 会期 :2019年2月8日~5月19日まで
  • 会館時間:10時~17時(入場は閉館の30分前まで)
  • 開催場所:日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン
  • 住所 :東京都江東区青海2-3-6
  • サイト :https://kojichu2019.jp

 前回(「重機の数々が目の前に!『工事現場』をのぞき見できる企画展」)は、「『工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」を企画した狙いについて、説明しました。

 今回からは、展示内容を紹介したいと思います。

 会場に入ると、まずは「『地球』工事中!」という絵巻物があります。私たちは重機を「人と地球をつなぐ技術」として紹介しています。人類は、モノを運んだり、土を掘ったりしながら、文明を築いてきました。

 あるタイミングではタイヤのようなものを発見して、さらにその後には動力ができて、どんどんと技術が発達して、今の私たちがいる。その流れを「絵巻物」のようにして、見ていただけます。

 最初の見どころは、入ってすぐの場所にある重機「四脚クローラ方式双腕型」のコンセプトマシンです。2つ腕があって、人間のように両腕でモノを持って作業できるようになっていて、四脚で、色々なところを歩けるようにもなっています。

 これは重機マニアの人たちにとても人気があって、ロボットのような、ある種の生き物のような、キャラクターを持った重機です。これ自体は、コンセプトマシンですが、このコンセプトをもとに、色々な現場、例えば被災地などで、細かい作業をして活躍しています。

 繰り返しますが、これ自体は現在はコンセプトマシンです。ハサミの部分なども、高級素材で作られています。

 先に進んでいくと、第1章「『大地』工事中!―世界を拓く重機たち」というコーナーになります。

 私たちは、でこぼこの地球を平たんにならして、土を掘って、それを運んできました。その流れを紹介するコーナーです。