昨今、ビジネスパーソンにとって重要性が高まっているのがリベラルアーツ(一般教養)だ。とはいえ、文学や歴史、哲学、音楽、科学などを一から学び直すのはどうしてもハードルが高い。であれば、注目の美術展や企画展などに足を運んで知性を磨いてはどうだろうか。本連載ではその時々で注目を集める美術展や企画展のキュレーターを取材。それぞれの展示の見どころに加え、実際に訪れて鑑賞するだけでは分からないような隠されたストーリーもつまびらかにする。本連載をチェックして美術展や企画展に向かえば、より深く展示を楽しむことができるはずだ。
シリーズ
キュレーターが語る

完結
11回
-
最先端技術で、マンモスは本当によみがえる?
マンモスをよみがえらせる。それを実現させるための技術や研究はどこまで進んでいるのか。マンモス復活プロジェクトの「今」と、この先、さらに技術が進歩した時に我々が直面する課題について学ぼう。仮にマンモスを復活したら、私たちは…
-
皮膚も毛も実にリアル、迫力のマンモス「冷凍標本」
地球温暖化などの影響もあって、最近では永久凍土の中から保存状態のいいマンモスの冷凍標本が見つかっている。骨だけの化石と異なり、冷凍標本ではマンモスの皮膚や毛も実にリアルに分かる。特に今回の展示で見どころとなるのは、マンモ…
-
牙で氷を持ち上げる? マンモスの化石から分かること
冷凍標本が見つかるようになるまで、研究者は残された骨の部分、つまり化石からマンモスの生態についての研究を重ねてきた。かつては骨しか手がかりがなかったため、マンモスに鼻があり、ゾウの一種だということも不確かとされていた。永…
-
13年ぶりの「マンモス展」、見どころは世界初の冷凍標本
日本科学未来館で「マンモス展」が開催中だ。見どころは、世界初公開とされる5点のマンモスの冷凍標本だ。地球温暖化が進んだ結果、永久凍土の下に眠っていた絶滅した動物たちの冷凍標本を発掘しやすい環境になっている。また科学技術の…
-
婚外子は14人!波瀾万丈の人生がクリムトの原動力
クリムトが作品を描く動機になったものは何だったのか。大きな影響を与えたと考えられるのが、クリムトを取り巻く女性と家族の存在だった。父と弟を早くに亡くしたり、14人もの婚外子が生まれたりする中で、クリムトはおのずと人間の生…
-
絢爛のクリムト作品に、ジャポニズムの影響!
様々な作風に挑戦したクリムトだったが、古今東西の芸術表現を柔軟に、自分らしく絵画に取り入れる点で極めて貪欲だった。そしてクリムト作品の中には、琳派の金箔の使い方や浮世絵の色鮮やかな作風など、日本美術の影響を受けたものもあ…
-
幻想的な“運命の女”に込めたクリムトの覚悟
旧態依然としたかつてのウィーン画壇から独立し、「分離派」を立ち上げたクリムト。その後、制作した『ヌーダ・ヴェリタス』という作品に当時のクリムトの思いが込められている。幻想的でなまめかしい“ファム・ファタール(運命の女)”…
-
クリムト、「異端児」に生まれ変わった35歳
東京都美術館で開催中の「クリムト展 ウィーンと日本 1900」。独特の作風で人々を魅了するクリムト。当時のウィーン美術界に疑問を抱き、「分離派」を絶立ち上げて新たな活動を始めたのは35歳のことだった。彼を異端児へ変えたも…
-
巨大ビルはどう「壊す」? ビル解体にも先端技術
日本科学未来館で開催中の企画展「『「工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」。工事現場で活躍する最先端の重機が展示されている。工事現場というのは何も建造物を「建てる」ばかりではない。「解体する」時にも最新技術がふんだん…
-
油圧ショベルから四脚クローラ方式双腕型まで!スゴイ重機が続々
日本科学未来館で開催中の企画展「『工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」。工事現場で活躍する最先端の重機が展示されている。思えば、人類の進歩の歴史は、地球を「工事」する歩みであったとも言える。懐かしの重機から最先端マ…
-
重機の数々が目の前に!「工事現場」をのぞき見できる企画展
日本科学未来館で開催中の企画展「『「工事中!』~立ち入り禁止!?重機の現場~」。工事現場で活躍する最先端の重機がずらりと展示されている。なぜ今、「工事」をテーマに企画展示を実施しようと思ったのか。企画展の仕掛け人がその思…
おすすめのシリーズ
-
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
-
徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
-
クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
-
不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
-
菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
-
1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
-
10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
-
河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
-
ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
-
大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
-
グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
-
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
-
ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
-
テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
-
70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回