問題を解消する方法はあるのでしょうか。
北野:解決するのは、決して難しくはないと思います。というのも、中途採用の場合は、部門別採用や職種別採用を実施しますよね。採用の合否を決めるのは、応募した人が入る部署の上長などが中心になるわけですから。中途採用で当たり前のように実践していることを、新卒採用にも広げていけばいいのではないか、と思うわけです。
これは組織のリーダーにとっても非常に重要なことのはずです。実際に、リーダーが自分で一緒に働く仲間を採用してみて、失敗したり、成功したりしながら、組織をまとめていく。リーダーシップの育成という観点でも、人を見る目や育てる力が養われていくわけですから。そのためには、まずは経営者が意識を変えなければならないのでしょう。
そして、実際に変革しようとしている企業も登場しています。
“平成の就活”が終わる。企業は変われるか
北野:学生の仕事選びが透明化され、嘘が簡単にばれるようになりました。そんな時代に、学生を無理に囲い込んでも、すぐにそのひずみは明らかになってしまいます。その中で企業側はどう変わるべきなのか。
そう考えると「終わる平成の就活」というものは、突きつめれば「終わる平成の経営」なのかもしれません。企業は、人事採用戦略をどのように見直していくべきなのか。
次回は大きく変わり始めた三井物産と日本たばこ産業(JT)の人事責任者を招いて、企業の新卒採用をどのように変えていっているのか、話を聞きたいと思います。
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