新卒採用、あなたの会社に責任を取れる人事はいるか

学生を取り巻く環境が大きく変わる中、企業もこれまでの新卒採用のあり方を見直す必要に迫られているのでしょうか。

北野:これからは、「就社」ではなく「就職」だとよく言われます。会社に勤めるのではなく、職業で仕事を選びなさい、と。日本の企業に「職種別採用をしていますか」というアンケートを取ると、およそ6割は職種別採用を実施していると回答しています(就職みらい研究所の「就職白書2017」より)。ただここには、「総合職」と「一般職」という区分けも入っているので、実態はもっと少ないのではないかと感じています。

 私は、部門別採用の数が少ないことが問題だと思っています。現状で部門別採用を実施しているのは、全企業で約17%と言われていて、極めて少ない(就職みらい研究所の「就職白書2017」より)。

 部門別採用や部署別採用を実施しようとすると、どうしても採用する側の手間が重複する部分が発生してしまう。そのため日本企業の多くがいまだに総合職の一括採用を実施しているわけですが、これでは人事の採用力は上がらないのではないかと感じています。

 なぜなら、人事部が一括で総合職を採用して、それぞれの部署に新卒社員を配属させた時、どちら側も言い訳ができますよね。例えば現場は、「人事が悪くて、こんな新卒が入ってきた」と文句を言えるし、人事側は「現場がきちんとマネジメントできていないからだ」と苦情を言う。

 その上、人事の担当者そのものがジョブローテーションで変わってしまう構造だと、3年後には新卒を採用した担当者も異動して人事部にはおらず、新卒採用について責任を取れる人がいない状態が続いてしまいます。こんな環境だと、どうしたって人事担当者は当たり障りのない学生を採用しようとするでしょう。つまり構造的な問題なんです。

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