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学歴も「分散化」が進む?

最後の分散化とは、どういう意味でしょう。

北野:これまでの就活と言えば、どうしても東京を中心とした企業本社のある都心部で、高学歴の学生が中心となっていましたし、就活そのものも企業説明会や面接などは、リアルな場所に足を運ばなくてはなりませんでした。

 けれど、これからは住む場所や学歴、さらにはリアルな場所に足を運ぶ必要もないと考えています。テクノロジーを活用すれば、企業説明会だって、動画で済みます。学歴にしても、米グーグルなどは、あえて採用する学生の出身校を分散化させていると聞きます。つまり企業が採用する学生も「一極集中」ではなくて、住む場所や出身校に影響を受けない、「分散化」された就活が広がるのではないかと考えています。

「多様化」「民主化」「分散化」。つまり新時代の就活とは、ひと言で言うと、どういったものになるのでしょうか。

北野:「仕事選びが透明化される」ということだと思っています。就活が透明化され、いろいろな嘘がばれる時代になる。こう定義しています。

 例えば「食べログ」の例が分かりやすいでしょう。「食べログ」が世に出るまでは、飲食店の中には強引な客引きなどもあったと思います。大しておいしくもないのに、高い飲食代を請求されるケースもあった。

 けれど今の時代、飲食店がお客に嘘をつけばクチコミで1点とかを付けられてしまいます。平均1.5点とかになると、それを見た人は決してその店には行かなくなりますよね。「アマゾン」の本のレビューだって、読んでみて面白くないとなれば1点が付いて、その評価を見た人はもうその本を買わなくなります。すなわち、もう嘘が通用しなくなる。

 仕事選び、就活も同じように、もっと透明性が増すのではないかと思います。企業側がどんなに美辞麗句を並べて強引に学生を採用しようとしても、その嘘はすぐにバレてしまう。より透明性の高い採用スキームが求められるようになる。それが新時代の就活です。

 では、こういった動きに対して企業はどのように対応していくべきなのか。この連載の3~4回目には、実際に企業側の変化について対談した内容を掲載する予定です。その前に、連載2回目では学生側の変化についてお教えしましょう。(連載2回目は3月22日に公開予定)