AI(人工知能)の開発を巡り、世界中で人材の争奪戦が始まっている。テクノロジー人材育成の最先端にいるMIT(マサチューセッツ工科大学)では今、何が起こっているのか。マイケル・クスマノ教授が明かす。
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AI(人工知能)などに関して現在、MIT(米マサチューセッツ工科大学)の最先端では、何が起こっているのでしょうか。
マイケル・クスマノ(米マサチューセッツ工科大学教授):簡単かつ難しい質問です。MITは多くのことが常に同時に起こっている場所だからです。
つい最近のことでいえば、MITは(米ブラックストーングループの共同創業者であり、同社CEO=最高経営責任者の)スティーブン・シュワルツマン氏から3億ドル(約300億円)の助成金をいただきました。
彼の目的は私が話してきたことと似ています。AI(人工知能)のスキルを開発し、大学中に広げることにあります。
AIはコンピューターサイエンスの一分野ですから、コンピューターサイエンス学部でAI専門の新たな学位授与プログラムを作ります。先端技術の利用を大幅に拡大しようとの試みです。
とはいえ、AIは、本丸のコンピューターサイエンス学部だけでなく、他学部でも使っています。コンピューターサイエンスのほか、機械工学、都市工学、経営大学院、金融投資などでAIを使っています。
- ●シュワルツマン氏の最終目的は?
- ●シュワルツマン氏が寄付した別の大学とは?
- ●MITが、起業家育成のためファンドに投じた資金量は?
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