フラフープ1つでこんなに盛り上がる!?

 「あー! 指が離れた!」
 「下ろしているつもりなのに、なぜかフラフープが上に行く!?」
 「せーの!」

 あちこちから、ため息や驚きの声が上がってくる。

 仲山氏と井手氏はじっとその様子を見守りながら、会場内を回っている。5分がたち、10分が経過しても、まだゴール達成となるチームはない。簡単に達成できないゲームであることが会場全体で共有されてきた頃、交わし合う言葉の様子が変わってきた。

 「試しに、目をつぶってやってみませんか」
 「いや、全員息を合わせるのは難しいから、エリアを3分割して、順番に下ろしていくのは?」
「全員が同じスピードで膝を落として、指の位置を下げるのと同時にフラフープを落とすのは?」

 目的を達成するためのアイデアがあちこちから上がる。積極的にアイデアを出す人もいれば、何か言いたそうな顔をしつつも、黙って意見に従うだけの人もいる。

 さらに10分ほどたった頃、ようやくAチームがゴール。

 「着いたーーー!!!」という歓声とともにハイタッチ。その盛り上がりに刺激されたのか、数分後には隣のBチームも達成。Cチームも続いた。会場全体が達成感の熱気に包まれる中、仲山氏の解説が始まった。

 仲山氏によると、人の集団には「グループ」と「チーム」があり、それは似て非なるものだという。

 何かのきっかけで集まったグループが、組織の力を最大限に発揮するチームへ進化する「チームビルディング」の過程を疑似体験するアクティビティーが、ここまでのプログラムだったのだという。

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