年末恒例「今年の漢字」の1位から3位はすべて新型コロナウイルス関連だった。生活や仕事にここまで大きな影響があった出来事は人生で今までになかったというのが筆者を含めた多くの人の感想だろう。国をまたいだ往来も事実上不可能になり、今までより外国を少し遠く感じるようになった人も多いはずだ。ビジネス面では海外での売り上げ増は日本企業にとっての不変の課題であるにもかかわらず、駐在員の帰国などで現地の生の情報を得る機会が減ったという声も聞く。

 筆者が専門とする中国についても同様だ。倍々ゲームの成長はとっくに終わり、米中貿易戦争や中国政府によるプラットフォーム規制の動きなど不安定要因も多い。にもかかわらず中国市場の動きはなかなか伝わってこない……。そうした悩みを聞くこともあったので、今年の中国市場の振り返りの意味も込めて、大手ネット企業の1年の動きを凝縮して紹介していこうと思う。便宜的なものだが創業年が20世紀(2000年以前)か21世紀かで2回に分けてお届けしたい。そこから見えてきたのは新型コロナの影響より、むしろ好調な足元の業績であり、それぞれが直面する苦難だ。

 今回は以下の企業を取り上げる。
・アリババ集団
・京東(JD.com)
・騰訊控股(テンセント)
・百度(バイドゥ)
・網易(ネットイース)

  また後編では以下の企業を取り上げる。
・字節跳動(バイトダンス)
・快手(kwai)
・美団点評(メイトゥアン)
・拼多多(ピンドゥオドゥオ)
・ビリビリ動画

 では各企業の動向を見ていこう

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3/22ウェビナー開催、「強い『松下電器』は復活するか プロCIOが挑む巨艦パナソニックのDX」

 日経ビジネスLIVEでは3月22日(水)19時から、パナソニックホールディングス(HD)の改革を最前線で率いる、玉置肇CIO(最高情報責任者)を講師に招いたウェビナーを開催します。テーマは「強い『松下電器』は復活するか プロCIOが挑む巨艦パナソニックのDX」です。玉置氏はファーストリテイリングやアクサ生命保険でもCIOとしてDXを推進した、国内有数の「プロCIO」として知られます。連結従業員数が24万人にのぼる巨大組織のDXをどのように進め、さらに今後どう改革しようとしているのかについて語っていただきます。ウェビナー後半では視聴者の皆様からの質問もお受けし、議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。

■日程:3月22日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:強い『松下電器』は復活するか プロCIOが挑む巨艦パナソニックのDX
■講師:玉置 肇氏(パナソニックホールディングス執行役員兼グループCIO)
■モデレーター:中山玲子(日経ビジネス記者)
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■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)

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