ソフトバンクグループも投資
ロボティック・リサーチは9日、トラック事業に関する最近の合意により2億2800万ドルを調達したと発表した。同社は、自動運転によるトラック、バス、物流用車両事業を拡大するため、初めて外部の投資家にアプローチした。
新たな資金を提供した投資家の中には、ソフトバンクグループ傘下のビジョン・ファンド2、エンライトメント・キャピタルや、自動運転車に用いられるLIDARセンサーを製造するルミナー・テクノロジーズなどの名が見られる。
ロボティック・リサーチのアルベルト・ラカゼ最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、顧客にとって「今すぐ」投資対効果を生むような規模で自動運転車を展開してきたと語った。
「顧客は2025年まで待つ必要はない。あらゆるセンサーのコストを今とは桁違いに下げなければならないロボタクシーとはわけが違う」
誇大な約束
テスラのイーロン・マスク氏は、ほんの2年前には、ロボタクシー100万台を「来年、確実に」実現すると約束していた。しかし、どこにでも安全に行ける自動運転車が実現するのはまだ遠い先の話だ。
電気自動車(EV)関連スタートアップのルーシッド・モーターズを率いるピーター・ローリンソン氏は、先月、最先端のセンサーを使うとしても、ロボタクシーを実際の路上で運用するのは10年先になるとの考えを示した。
ピッチブックでモビリティー分野の首席アナリストを務めるアサド・フセイン氏は、今後数年での本格的な実用化という点では、短距離用の自動運転バンを製造するガティックや小型配送ロボットのニューロといったスタートアップ企業の方が、ウェイモや、そのライバルであるクルーズを上回るのではないかと話した。
混雑した街中の道路に比べて主要幹線道路の方が環境としてシンプルな分、ロボタクシーより長距離トラックの方が自動運転化は容易ではあるが、それでも自動運転トラックを開発する企業の幹部は、自社の成長ペースについて慎重な姿勢を崩さない。
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